20140911(了) |
少年少女古典文学館2 |
(1)北杜 夫 ;『竹取物語』 |
絵;伊勢英子 |
一 かぐや姫の生いたち |
二 かぐや姫への求婚 |
三 五つの難題・仏の石の鉢 |
四 蓬莱の珠の枝 |
五 火鼠の皮衣 |
六 龍の首の珠 |
七 つばめの子安貝 |
八 帝とかぐや姫 |
九 天の羽衣 |
十 富士の煙 |
(2)俵 万智 ;『伊勢物語』 |
絵;林静一 |
伊勢物語・原文の歌 |
竹取物語 あとがき 北杜夫 |
解説 後藤祥子 |
伊勢物語 あとがき 俵万智 |
解説 木村正中 |
1991年10月/古典/講談社/中古 |
<★★☆>
‘お月見’
|
子供の本は読みやすくていい。 |
ここまで活字が大きいと、ホントに楽。 |
言葉数の多い海外の古典だって、まあ本がかなり大きくはなってしまうけれど、 |
これくらいゆったりしたものだと、大学生になってからでも、もうちょっと読めたか |
もね。 |
(なんていうのはほとんど嘘。今だから読める。)
こんなもの今頃読んでやがら、と思われたりするんだろうけれど、まあだから教
養とは無縁だったのだけど、そんなことどうだっていい・・・ と今頃になってやっ
と思える。遅かったようです。
現代語訳です。
|
伊勢物語なんて初めてでって、そりゃ歴史的作品名として習ってはいましたけ |
どね。中身は在原業平を中心にしているらしい色恋の歌。 |
でもこんなに色恋、男女の機微にかかわるものがほとんどだとは。そりゃこれ以 |
上創造(≒想像)意欲を掻き立てるものはないとは思うが、、、 いや、あきれる。 |
なんでも歌のやり取りから始まっちまうってぐらいだから、歌の上手下手は大問 |
題だったのだろうな。含ませるニュアンス、汎用性の豊かさ! |
概しておおらかな性風俗。わずかだけれど、“純愛もの”“友情もの”もある。 |
どうでもいいものはかなり割愛してある。 |
さても、上層階級のものとはいえ、平安時代の恋愛の自由度はすごい。 |
一夫多妻の結婚の制度も緩い。 |
このまま現代には持って来れないが、ジェンダーの問題はここじゃなんとなくだ |
けれど起きていないようにも見えて、生物学的には、、、 、、、 |
ととと、あぶねえ、この先は書かぬがよろしい。 |
歌を現代語で作り直したり、歌と歌の間を補完する物語を再構成したり、、、 |
俵さん、うまいもんだねえ。 |
ただし、ひらがな混じりで書かれた、うんと人間臭い「竹取物語」は物語としての |
一貫性があったけれど、「伊勢物語」のほうは、物語としては首尾一貫せず、解 |
説を読んで、そういうことなのかとやっとおぼろげに理解できる程度で、まあ早い |
い話が「みやび」な世界というだけ。物語と言えるのかどうかさえあやしい。 |
とまあそんなところでした。 |