<CD帯紹介文>当盤の特徴を一言で表現するならば、ギターとフルート、実はこ |
の組合わせがなかなかイケるということが、心の底から納得できる1枚と申せまし |
ょう。ミニマル音楽で知られるライリーですが、収録の「見捨てられた歌」では何と |
も不可思議なエスニック風の響きで、聴くものを魅了します。また、両楽器の名技 |
が華々しいリーバーマンのソナタもカッコいい限りです。しかし単純に最も心を打 |
つのが、初っ端のビーザーによる民謡風の4曲かもしれません。まさにノスタルジ |
ーの爆発ともいうべき逸品で、両楽器がその進化の歴史においても保存し続け |
た、原始的な生命力溢れる味わいの豊かさを感じさせてくれます。これは泣ける! |
「ギターとフルートは絶妙コンビだった!」 |
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(1)「まさにノスタルジーの爆発」と上記にあるとおり。アメリカののどかな田舎の |
風景を彷彿させる。日本語なら「鄙びた」というところか。‘泣ける’でもないし、ま |
してやノスタルジーが爆発なんぞしない(言語矛盾だろ!)けれど、まあ言いたい |
ことはわかる。人の営みもちゃんと臭う。 |
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(2)どうも、武満の音楽にちょっと似ていて、西洋風にしてみたらこんな風、ってな |
感じじゃない? 間がなくひたすら音が続くところなんか、そりゃ違うけれど、8分以 |
上あるので、曲としてはせせこましくない。 |
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(3)ライリーだけれどミニマルじゃないのね。 |
哀愁が駆け抜ける⑥ |
どこが夢見る人なのかよくわからないが、リズミックなのに宙吊りっぽい⑦ |
これもそんなに感情的でなくどんな悲しみなのかなという⑧ |
なるほどタイトルがぴったりの⑨ |
このフランクって男がどんな奴なのかわからないが、けっこうきらびやかな天国の |
⑩。5曲の締めとしてのコーダの役割もばっちり。 |
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(4)二楽章のソナタ |
ちょっとプーランクの緩徐楽章を思わせる⑪は非常に美しい。プーランクついでに |
言うなら、素っ頓狂さがない分⑫のアレグロはあまり特徴的なものが感じられな |
い。 |
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(5)憂いの濃い⑬、これも暗さのある抒情の⑭、最後はギターをじゃかすかかき |
鳴らすも、やっぱり暗い⑮。それぞれ短くて、落ち着いて聴けない。アンコール・ |
ピース風。 |