[紹介文] 政治的立場のために母国ポーランドでは演奏禁止になる曲もあっ |
たルトスワフスキ作品に、ヴィト率いるポーランドのオーケストラが燃えて取り |
組んでしかもナクソス価格のシリーズ第4弾です。冒頭のカデンツァから一気 |
に聴き手を釘付けにする「チェロ協奏曲」の物凄さ、クライマックスの緊迫感も |
尋常ではなく、これがチェロのための20世紀の名曲とされているのは当然で |
す。既にスタンダードな作品として認知された「管弦楽のための書」や他の2つ |
の作品も、変化に富む音響だけでも楽しめるし、作曲者の政治主張を感じ取 |
る聴き方もできます。 |
|
① リゲティのトーン・クラスターの作品に似た音も出て来るが、ともかく音楽的 |
にとんがった音というのかな、たくさんの重なり合った音がどぉーっと聞こえて |
きたとき、ある種の至福や酩酊を感じてしまうのがいいなあ。 |
|
② いきなりのカデンツァが、安直なようでいて、少しして出て来るオケとかさな |
りあうと、なにやら決まっている。陳腐に聞こえないのが、ワタシなんぞ嬉しい。 |
奥行きのあるオケとチェロ・ソロが奏でる音楽は、実験なんかじゃなく、主張や |
流れがちゃんとあるように聞こえるのもそう。 |
すごく特異、個性的。 |
|
③-⑦ タイトル通り、短い小説のようなものかな。暗めだけど、いたたまれな |
いなんてものじゃない。 |
始めと終わりが同じ楽想。 |
|
⑧ 3つの部分でできた交響的序曲・・・ 派手なオーケストラ曲で、暗目のサ |
ウンドだが楽しい。 |
始めのほうのサウンドに、なにかSF的な映画で聴いたことがあるのに似てい |
るところがある。 |
J・ゴールトスミスが担当した映画のような気がする。思い出せない。 |
とにかくカッコいい。 |
|
紹介文の“政治的”主張とまでは感じ取れず、ワタシの限界。チェロ協奏曲の |
おしまいのほうを除いて、むしろ、美に関する強い主張のように思った。 |
安直かな。 |
この指揮者とオケのレベルが(共感だけではなく)ものすごく高いと思えた。 |
どうなんでしょうか。ヴィトさん、日本に来ていた記憶がある。 |
追つぶやき・・・
|
(シリーズとしてもう何枚か出ているが、多分製造中止のようで、在庫以外は |
中古しかない。個人の出品の値段を見て腹が立つ。6-7000円の値をつけて |
いたり、あるいは安くても2-3000円。映画の古い著名サントラなんかでもそう |
で、高くても買うやつがいるので、リマスターされ限定枚数で出された時にそ |
れを当て込んで買い占める輩がいる。それと似ている。いや多分同じ。 |
商魂のたくましさは分かっても、イギタナイじゃないか!げっそりだ。 |
第5集は安く手に入ったが、第6集はそんなふうだった。8集までのシリーズの |
ようで、安けりゃあ時々オーダーしてみてもいいが、ダメなら管弦楽以外へ広 |
げてもいいかな。それも懐が許せばのはなし。) |