休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ビル・エヴァンス セット物

イメージ 1
20140302~0322(了)
BILL EVANS (1929/8/16~1980/9/15)
<disc1>
 (1)NEW JAZZ CONCEPTIONS -1956
    ①-⑪
    Teddy Kotick(b)、Paul Motian(ds)
    <★★★☆>
 
 (2)EVERYBODY DIGS BILL EVANS -1958
    ⑫-⑱
    Philly Joe Jones(ds)、Sam Jones(b)
<disc2>
   EVERYBODY DIGS BILL EVANS -1958 cont.
    ①-③
    <★★★★>
 
 (3)THE IVORY HUNTERS(with Bob Brookmeyer) -1959
    ④-⑨
    Bob Brookmeyer(p)、Percy Heath(b)、Connie Kay(ds)
    <★★★△>
 
 (4)PORTRAIT IN JAZZ -1960
    ⑩-⑭
    Scott LaFaro(b)、Paul Motian(ds) 
〈disc3〉
   PORTRAIT IN JAZZ -1960 cont.
    ①-⑥
    <★★★★△>
 
 (5)KNOW WHAT I MEAN(with Cannonball Adderley) -1961
    ⑦-⑭
    Cannonball Adderley(as)、Percy Heath(b)、Connie Kay(ds)
    <★★★☆>
〈disc4〉
 (6)EXPLORATIONS -1961
    ①-⑧
    Scott LaFaro(b)、Paul Motian(ds) 
    <★★★★>
 
 (7)WALTZ FOR DEBBY -1961
    ⑨-⑭
    Scott LaFaro(b)、Paul Motian(ds) 
    <★★★★△>
 ?年/CD4枚組/ジャズ/mcps/輸入(英)/中古
  *小出しにアップはかえって面倒なので、眼を通してくれる方がおられたら
   申し訳ありませんが、(って、しょっちゅうダラダラ長いのをアップしてます
   が) いっぺんにアップします。
 
CD4枚にLPアルバム7枚分が入っている徳用盤。中古なんでさらに安い。
こんなのが(さんざ聴いて好きだったプレイヤーのものが)中古屋にあったら、ダ
ブりがあってもほしくなります。聴きとおすのは楽じゃなかろうと心配されそうな気
がするが、なに、別に仕事じゃないんだから、のんびり行きますヨ、もちろん。大
半聴いたことがないものですし。(2)と有名作(4)が途中でぶっ切れているのが、
ちょっと残念だけど、これだけ集められているんじゃ文句は言えん。
50年以上も前の録音が楽しめる、幸せなことだワ。
(曲は省略)
(1)NEW JAZZ CONCEPTIONS
ワタシのとぼしい語彙で言えば、これなんかほとんどハードバップ。こんな時代
もあったんだな。なんかね、黒人ピアニストの真似みたいな感じ。 ⑦のSpeak
Lowのスピード!というか、バラード以外のトラックは、後年のエヴァンスからは
想像しにくいほどのバップ仕様、、、
なんと⑧はワルツ・フォー・デビー、⑩がマイ・ロマンス。有名なアルバム(7)と
どうしても比べてしまう。⑧⑩はともにピアノ・ソロで、あっという間に終わる。ライ
ブ録音でもないんだよなあ。
後年の(7)のような、崩れる寸前まで耽溺するがごとき(オーバーか)様相はない
のね。
キャノンボールとの有名な(5)にも、⑨にワルツ・フォー・デビーは入っている。知
らないが、聴いたことのないソロ・アルバムやいろんなライブ・アルバムにも、まあ
そりゃ入っているんだろう。
全体にはワタシが知っている‘エヴァンスらしさが’乏しくて、一聴平凡さも感じた
ものの、繰り返して聴けば、ああ、ビル・エヴァンスだわ。知的でスマートな美しさ
はなんだかどんどん存在感を増してきた。
(2)EVERYBODY DIGS BILL EVANS
これ多分聴いたことがあるはずです、ちゃんと覚えてはいないけど。⑬⑭のバラ
ードなんぞは、いかにも。(1)で書きつけたものからはぐっとエヴァンスのイメージ
に近づいた。
ラファロとモチアンのサポートがもてはやされたイメージがあるが、ここでのサム・
ジョーンズやフィリー・ジョーも素晴らしい。
途中⑯とおしまい(disc2③)にEPILOGUEという40秒ほどのピアノ・ソロが間奏曲
風に入るのが変わっている。
⑰のワルツによるTENDERLYもすてきだが、そのあとのソロによるPEACE PEACE
⑱が独特。左手のゆっくりした伴奏に乗せて右手が奏でる風変わりなインプロヴィ
ゼーション。調性を外しながらも不思議と美しいメシアンの‘鳥の声’を連想しちゃ
った。こりゃため息もの。
(3)THE IVORY HUNTERS(with Bob Brookmeyer) 
これは聴いたことがない。で、ボブ・ブルックマイヤーといったらトロンボーン奏者
なのに間違えて(piano)と誤植してらあ、と思ったら、ホントにピアノ弾いてんじゃ
ん。早速ネットで見れば、ピアノもよくした、とある。 ピアノの詩人ふうなB・エヴァ
ンスとダブル・ピアノで組ませるなんて、変わった企画。今頃言うことじゃないの
だけれど、知らないもので。
知らないついでに、右がエヴァンス、左がブルックマイヤー。ブルさんすごいです。
このピアノ、余技どころでない。リーダーアルバムだってあるかも。
で、二人の丁々発止や遊びはいろいろあって楽しそうではあるものの、ワタシには
(バラード系以外は)いまいち乗り切れなかった。なんで?と言われてもうまく答えら
れない。バラード系以外をちゃんと楽しむ気があるのかと言われると、ちょっとまご
つく。ひょっとしてベースやドラムが少し感覚的に古いのか、なーんて逃げて。
これは知られたアルバムなのかもしれない、ジャケットは見覚えがある。企画の
面白さだけのものなんじゃないか。あるいはライブを前にしてなら・・・
(4)PORTRAIT IN JAZZ
知ってます。学生時代によく聴いたし社会人になってからLPも買った。今は、も
うない。
名作の誉れも高きアルバムなので、いまさらアホなことは書けません。
ユニットとしての素晴らしさ、3人の緊張感・・・めちゃめちゃ敏感な受け応え・・・。
若々しく天衣無縫なラファロのベースはもちろんこの上ないほどく素晴らしいが、
ま、つまるところ、エヴァンスの我儘の魅力なのかもねえ。
ジジイになっても、いいものはいい。むしろいっそう素敵に感じられる気も。
(5)KNOW WHAT I MEAN(with Cannonball Adderley
リーダーはあくまでエヴァンスなんでしょうかね。ジャケットは昔から見知っていた
けれど、聴くのは初めて。
アルトのワン・ホーンアルバムで、退屈するかと思いきや、弛緩するところが全くな
い。、歌心と軽妙さを持続してバランスのいいアルバムです。
考えてみれば、マイルスの「カインド・オブ・ブルー」というワタシでも知っている名
レコードでも一緒にやってたもんね、タイプはかなり違うのに相性は悪くなかった
のかも。出だしの⑦ワルツ・フォー・デビーでもって、エヴァンスからキャノンボー
ルへのちょっと不思議な受け渡しが両者の違いを表していて、かつ小気味よい。
2曲目の余り沈潜しない⑧グッドバイで、ああいいアルバムなんだと納得。
(6)EXPLORATIONS
ジャズ喫茶じゃ何度か聴いていたんだけど、大昔のことだし、LPは手に入れなか
ったものなので、今回聴くまで完全に忘れていた。
一曲目の「Israel」を聴き始めた途端、ああそうだった、よく聴いたんだった、と、わ
ーっと学生時代のことが記憶に蘇って、目頭が熱くなった。こういう記憶ってのは
妙にリアルで・・・ ま、それがちゃんと年寄りになっている証左なんだな。
ところでこのアルバムは意外にすっきりスマートに出来上がっていたんだ。
だから逆に記憶から落ちてしまってた・・・ 
もともと名盤と言われているのだから、笑われそうだけど、いいもんだなあ。
(7)WALTZ FOR DEBBY
前のEXPLORATIONSは忘れていたから書けたけれども、このアルバムは、ちょ
っとねぇ、書けないです、ハイ、オシマイ。
(追記)
薬物との縁が最後まで切れず、ある評論によれば、“長い自殺”だったという意見
さえある。
それでもピアノ・トリオはメンバーを替えつつも進歩し続けたとも言われる。
月並みでも、51歳の死はもったいない。
さすがに4枚セット、LP7枚分は、一気聴きは無理で、ぽつりぽつり。メモにも時
間がかかっちゃった。
もう1セット(№2が)出てまして、というか、ブックオフに並んでまして、、、これも気
になりはじめている。ちょっとした‘B・エヴァンス漬け’だったのに。
ところで、この7枚はすべてRIVERSIDEレーベルのものだけど、もう1セットも7枚
分とすれば、RIVERSIDEの作品だけでは賄えないみたいだから、他のレーベル
のものも入って来るんだろうな。とはいっても、リバーサイド4部作のうち(4)(6)
(7)の3つが前半に入っているのだから、あとのほうには 「サンデイ・アット・ザ・
ヴィレッジ・ヴァンガード」は確実に入れてくれているだろう・・・。なんてね、知っ
たかぶり。ホントはRiverside以外はさらに少ししか知らない。
リーダーアルバムのレーベルを見ると、Riverside以外には、
United Artists、Atlantic、Verve、Milestone、MGM、Philips、Charly、CTI
Columbia、Fantasy、MPS、Improv、Warner Bros.、Elektra Musician、Dreyfus
などたくさんある。多いのはVerve、Milestone、Fantasyか。
VerveとFantasyに知っているものがある。
これ、明かしますと中古屋の値段は 1,550円
   (レコード屋ではもうちょっと高かった記憶がある)
4枚組だから 1枚 388円
LP7枚分だから LP1枚は 221円平均 
2014年―1962年(オリジナルが出たころ) 
   つまり、50年は経ったので、著作権系もフリーってことなんやろうか。
   あのRIAAってやつ、50年から60年に延びたんじゃなかったっけ?
クラシック系でも巨大なセット物が、そういや出てますねえ。1枚あたりはうんと
安い。著作権とはあまり関係ないのかも。
ネットで仕入れ始めましたが、それにしても中古屋が「BO」しか南大阪にはない
ようで、寂しい限り。ワタシはあくまで実際の「店頭」が好きです。