20140310(了)
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モーラン Ernest John Moeran(1894-1950) |
(1)交響曲 ト短調(1937) 44:30 |
①13:24 ②11:56 ③5:03 ④13:53 |
(2)シンフォニエッタ(1940) 23:03 |
⑤6:24 ⑥0:50 ⑦1:14 ⑧1:26 ⑨0:32 |
⑩1:48 ⑪0:35 ⑫3:25 ⑬6:43 |
デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ指揮/ボーンマス交響楽団 |
録音:2001年6月、英、ドーセット、プーレ芸術センター、ウェセックス・ホール
Tot. 67:33
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2002年/CD/管弦楽/NAXOS/輸入 |
<★★★★△> |
(帯紹介) アイルランドやノーフォークの地方色薫るモーランの作品は、透徹した |
抒情性が持ち味です。大作であるト短調の交響曲も、晦渋とまではいわなくとも、 |
派手にアピールするようなところが余りない、内向的な性格を持っています。確 |
かに一見さんにはとっつきにくい面もあるかもしれませんが、慣れてしまえばそ |
の味わいは格別で、第2楽章の厳しい美しさなど大変に感動的です。一方のシ |
ンフォニエッタは、交響曲に比して新古典派的な感覚が強い作品で、全曲を通 |
じて簡潔さと単刀直入な運動性が目立ちますが、オーケストレーションと民族的 |
な素材の自由な活かし方が見事で、高い演奏効果を誇っています。 |
モーラン、第2弾。 |
(1)上記はあまりいい紹介ではないのかもしれない。抒情性が持ち味というにと |
どめておけばいいものを、‘晦渋とまではいわなくとも(略)一見さんにはとっつ |
きにくい’というのはちょっとどうか。そうとうに‘わかりやすい’タイプだろうに。 |
シベリウスに少しだけ似た個所もあるものの基本的にとても甘ったるいんじゃな |
いか。いや、むしろそれが魅力じゃないかと。 |
第2楽章の臆面もない美しさに、「オマエ、こんなん聴いてて大丈夫か!」と言わ |
れやしないかと、逆にバカな心配をしてしまいそう。 |
第1や第4楽章は曲想きわめて豊かで、それだけで交響詩Tとして成立しそう。 |
精神性重視の絶対音楽じゃなく、ウットリするタイプの、かなりの名曲じゃありま |
せんかねえ。 |
(2)一曲目こそ新古典派っぽいところはあるけれど、全体的には英国の民謡調 |
のおおらかさや明るく祝祭的な雰囲気、控えめながら繊細な情感などが順繰り |
に綴られる組曲。ちょっとひんやりした澄んだ空気や風も感じられる。 |
ホルンの強奏や弦の甘い香りは実に心地よい。 |
ワタシの偏った空想なんだけどね、「英国のリンクスでの楽しいゴルフの空想」を |
空想している図のような感覚をちょっとだけ・・・。“恋に恋して”みたいなもんでしょ |
うか。 |
オーケストラはボーンマス響の本拠地か、いつも通り残響が長いが品もよく、好き |
な音。この指揮者の緩めの手綱が時々気になるも、実はこれがいいのかもしれ |
ない。前のCDでアルスター管のオーボエが気になると書いたが、このCDでは問 |
題なし。 |
この明るい2曲、大変気に入りました。そうそう、2曲ともにエンディングがちょっと |
張り切って、凝った感じになっている。たとえばシベリウスの第5交響曲のおしま |
いみたいに? ウーン。 |
他の曲や未完の(補筆完成された)第2交響曲も聴いてみたい。 |