(帯紹介文) イギリス近代の音楽はどれも牧歌的で淡い・・・そんな感想を抱いてい |
る人にぜひ聴いていただきたいモーランの音楽。彼の作品はどれも活気に満ち、確 |
固たる意志を伝えています。彼の作曲家としてのスタートは遅く(初期にいくつかのピ |
アノ曲はあるもののの)1930年代に発表したト短調の交響曲の成功までは、作品が |
評価されることもほとんどなかったと言います。そんな彼ですが、このアルバムに収 |
録された2つの狂詩曲や、実質的に「初めての管弦楽作品」である「山国にて」は師 |
であるアイアランドの影響を受けながらも、洗練された表情を持つ素晴らしい作品で |
す。メロディはどこまでも幅広く優しく、そして優雅な雰囲気を持っています。時々現 |
れる民謡風なメロディもとことん魅力的です。ピアノが静かに活躍する第3ラプソデ |
ィの魅惑的なメロディ、そしてまるで映画音楽のような仮面劇のための序曲など、一 |
度引き込まれたら離れがたい音楽です。 |
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長いぞ紹介文! ここまで書いてあると、もう書く気なくなりそうだけどね、ともあれ |
初物、モーラン、聴いてみました。 |
スタンフォードやアイアランドに師事。ディーリアス、ヴォーン=ウィリアムズ、アイア |
ランドといった叙情的作曲家と同じグループに属すると言われるが、決して模倣的 |
ではなく「田園詩人」的でもない、かなり情熱的な面も見せる・・・云々、まだ解説し |
てしまってらぁ。 |
アイアランドの管弦楽曲は聴いたことがないんだけど、このところ復習していたバッ |
クスと似ていてね、バックスを聴きながらディーリアスを思ってしまったのと近い。 |
このモーランという作曲家のアルバムにもかなり似た感想を持った。ウォーロック |
と友人だったとは書いてある。バックスとの交流は書かれていない。 |
叙情的作曲家であることはまちがいないところながら、でも上記どおり情熱的でも |
あって、かなり明るくぶち上げもする。 |
元気いっぱいの(1)から始まって、いずれもすてきでしたが、(3)のラプソディーが |
特によかった気がする。(5)はピアノが入って来るため、他の曲とはムードが違う。 |
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とまあ解説的に書いちまいましたが、この作曲家、ワタシずばり好みです。 |
Also availableとしてNAXOSからほかに3枚出ているようだし、未完のSym.2も補筆 |
されて録音も出ているので、これらも聴いてみたい。 |
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ちなみに、この録音とオーケストラに関して、ちょっとアンサンブルが気になるところ |
があったのと、残響は長くても混濁せずムードがいいにもかかわらず、大活躍のオ |
ーボエの音色が(これのみが)ちょっと魅力が乏しかったかなあ。 |
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