休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

チョンのベルクとバルトーク

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これ、もらいもののLPのジャケット。裏にはカビも・・・
 
20140203(了)
 

 (1)ベルク/ヴァイオリン協奏曲(1935)
    ①第一楽章 アンダンテ  4:17
    ②       アレグレット 6:39
    ③第二楽章 アレグロ   6:52   
    ④       アダージョ  8:08
 (2)バルトーク/ヴァイオリン協奏曲 第1番[遺作](1908)
    ⑤第一楽章 アンダンテ・ソステヌート 8:41
    ⑥第二楽章 アレグロ・ジョコーソ    11:29
 

    チョン・キョンファ(ヴァイオリン)/
    シカゴ交響楽団/指揮:サー・ゲオルク・ショルティ

 

    録音:1983年10月、シカゴ、オーケストラ・ホール

 

    1984年/CD/協奏曲/Decca/ポリドール/邦盤/中古

 

    <★★★★>

(1)は茫漠とした風景や心象を表現するかのようなのに、そこに後期ロマン派の香り
もしっかり漂い、えもいわれぬ魅力をたたえて、20世紀を代表するヴァイオリン協奏
曲としてゆるぎない。
それに比較すると(2)は、バルトークにしては(と言っていいのかどうか)ものすごく
甘くロマンティック。音色もカラフル。恋人に捧げたが失恋し、50年もたってから初
演されたと聞かされては、古色を色眼鏡を通して聴きとった気にすらなってしまう。
あれま!バルトークもこんなに美しくロマンティックなのねえ・・・
第1番はこんなにきれいな曲として聞こえたことがなかったように思う、どうしても激
しくてカッコいい2番のほうに関心が向いてしまって。えらい久々に聴きました。
多分この順で聴くのがいいんだ。
ガッガッガ!っとばかりに火花の散りそうな演奏の記憶があるので、ちょっとおとなし
い感じのするチョンのヴァイオリンは、鬼気迫るなんてな感じはなく、もちろん逆に
人生経験を経て大人びた、みたいな聞こえかたをした。
(これら二曲ともにガッガッガ!なんて弾き方をする曲じゃないのですよね。)
ショルティ/シカゴ響は独奏とはわりと距離をとって、しっかり支えている感じで、奥
行きがあり、たっぷりとしてとても落ち着いたムードがよかった。
とってもいいもの聴かせてもらいました。
(2番はチョン/ショルティで(LP盤)聴いて、かなり激しい演奏だったような記憶があ
ります。だから上記のような印象を書きつけましたが、実際はワタシのほうが変わっ
たのかもしれません。  ととと、、、LP残してありました。バックはショルティとロンド
ン・フィル、録音は1976年。ちょっと聴きたくなって針を落としてみました。
いやいや、ソロもオケもすごい緊張感、かっこいい。ワタシ、そんなに変わってない
のかも。ハハ。写真撮っておこう。ジャケットの裏なんかカビが出てるヨ。)
(チョンさんの生演奏は一度なにかコンチェルトを聴いたはずなんですが、思い出せ
ない。その時の指揮者やオケも。まさか・・・)
(去年15年ぶりの来日をされたよう。その間にブランクもあって、リサイタル2夜とも
超満員。評価は・・・おおむね好意的ながら、ちょっと分かれてたみたいです。)