休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

シルヴェストロフ/交響曲 4番&5番

ヴァレンティン・シルヴェストロフ/ウクライナの作曲家

20260114(了)

Valentin SILVESTROV(1937- )

/Sym.4&5

 (1)交響曲 第4番(1976)
    1楽章の交響曲/ブラスと弦楽のための       25:20
 (2)交響曲 第5番(1980-82)
    1楽章の交響曲                     40:47
 
  ユッカ=ペッカ・サラステ指揮/ラハティ交響楽団
  録音:2008年1月・8月、フィンランド、ラハティ、シベリウス・ホール Tot.67:02
  CD/クラシック/現代音楽/管弦楽/Ⓒ&Ⓟ 2009,BIS Records/輸入/中古
  <★★★★>

幅広いジャンルを作曲しているが、ピアノのウェイトが高いみたい。
ウクライナの作曲家。12音技法からポストモダニズムへ向かったそうな。
つまりは、グレツキシュニトケ、ペルト、グバイドゥーリナ(去年亡くな

りましたね)、カンチェーリなどに連なる感じみたいですが、さあどんなも

んでしょう。

ワタシは名前もなじみがなく、作品を聴くのも初めてです。
 
(1)1楽章もの、弦とブラスだけ。
のぺーっと複雑そうな分厚い和音が、大きくなったりひっそり閑となったり
する。ひっそり閑では、例えばペルトみたいな宗教的な静寂風に聞こえる。
中に弦による美しいメロディがちらちら聞こえる。
そういう静寂から、低弦のリズムに導かれるように、ミニマルミュージック
がまるで木霊のように鳴っては吸い込まれてゆくかと思うと、今度はブラス
のゆったりと分厚いハーモニーの中に、さっきの弦による美しいメロディが
ちらちらと浮いて流れる。
まあそんな感じが少しづつ形を変えながら、なにに向かうでもなく、大きく
鳴ったりひっそり鳴ったりを繰り返す感じ。
人によってはやっぱりどうしても「宗教的なもの」と結び付けるんだろうと
想像するけれど、ワタシは、そうでない何か(宇宙の神秘とかなんとか)の
ほうに例えるほうがいいな。日本人の感性への親和性多いと思う・・・
 
 
(2)これも1楽章だが、40分強もある。(楽章に分けても罰は当たらない
と思うが、これはしょうがない、そう書かれているんだから。)
これはフルオーケストラで、ピアノやハープなんてのも入っているみたい。
でも(1)とは結構決定的に違っているのは、宗教的なといってもいいと思え、
る(1)と比べると、ミニマル風味がやや退き、俄然「甘味」が効いているこ
と。こうなるとワタシは、映画に付ける音楽を考えちゃいますね。
不穏あるいはそのニュアンス漂う感じ、静かなラブシーン、牧歌的風景、あ
るいは余韻漂う穏やかなエンディング・・・
だいたいこんなムードでしょうか。サスペンス色はほぼありませんな。でも
上記のようなムードごとに切っちゃったらアカンのやね。ハイ、了解。
聞いた曲調のいくつもがいくらか規則的に現れたりするので、表現は感じる
のですが、そこまで。その先はなんと言っていいのかわからない。
息が長いので休みをどうとればいいのやら。例えば、マーラーっぽくはない

のです。後期ロマン派からは遠いところに来ていると思う。

例えばこんな連想をしました。消え入るように終わる前に、かなり長く続く
密やかな部分。これがキラキラ感のある実にファンタジックな調子なのです。
とても似ている、と思い出したのが、スピールバーグの映画『A.I.』のお
しまいの方でロボット少年が見る夢のような世界の音楽(女声のスキャット
が嫋々と歌う部分ではありません)。                        
 
ともあれ、相当に美しいサウンドに満たされた2曲。気に入りました。
ホールの残響がばっちり効いている。ホールの名に冠されているシベリウス
の曲にもとても合いそう。
 
これは車の中は不向き。残念というべきものでもないでしょうけど。
自室でぼーっと聴いているほかないのが、今のワタシ向きではありませんが、
まぁ、これはしょうがない。サウンドは嫌いじゃありません。
でも、、、管弦楽以外だといったいどんな曲になるんでしょうかねぇ、想像で
きない。(ほかにも聴く? まだよう決めません)

 

 廉価でいろいろ聴けるNAXOSが、様々のレーベルを扱うようになってしま
 った現在、NAXOS自体のアルバムは、古い録音はともかく、ある程度新し
 いものは、(他のレーベルに合わせるせいかどうかはともかく)値段がすっ
 かり上がってしまって、買いにくくなっちゃいました。
 このシルヴェストロフのものも、NAXOSでいくつか出ていたけれど、高く
 て、最も安かったのが、このBISの中古ものでした。(BISもNAXOSで扱って
 ますけどね)