休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

管楽器とピアノ レ・ヴァン・フランセの真髄

20250923(メモ了)

レ・ヴァン・フランセの真髄

LES VENTS FRANÇAIS WINDS & PIANO

CD1 73:02
(1)プーランク(1899-1963);六重奏曲 FP100〈1932〉
  ①7:18 ②4:12 ③5:21
(2)ファランク(1804-1875);六重奏曲 ハ短調 Op.40〈1852〉
  ④11:28 ⑤5:20 ⑥6:26
(3)ルーセル(1869-1937);ピアノと木管五重奏のためのディヴェルティスマン
   Op.6〈1906〉 ⑦6:33
(4)カプレ(1878-1925);ピアノと管楽器のための五重奏曲 ニ長調〈1899〉
  ⑧7:57 ⑨6:15 ⑩4:00 ⑪7:24
CD2 51:26
(5)モーツァルト;ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 K.452
  ①10:16 ②8:27 ③5:44
(6)ベートーヴェン;ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 Op.16
  ④13:41 ⑤7:25 ⑥5:36
CD3 54:59
(7)トゥイレ(1861-1907);ピアノと管楽五重奏のための六重奏曲 変ロ長調
   Op.6 〈1888〉
  ①10:18 ②6:54 ③3:25 ④5:42
(8)リムスキー=コルサコフ(1844-1908);ピアノと管楽器のための五重奏曲 
     変ロ長調
  ⑤10:33 ⑥9:44 ⑦8:04
 
  レ・ヴァン・フランセ
  エマニュエル・パユ(fl)、ポール・メイエ(cl)、フランソワ・ルルー(ob)、
  ジルベール・オダン(fg)、ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(hr)、
  エリック・ルサージュ(p)
  録音;2014年1月&5月、ミュンヘン、バイエルン放送スタジオ2
  CD/クラシック/室内楽/ワーナークラシックス/3枚組/邦盤/Ⓟ&Ⓒ2014 Warner Music/中古
  CD1<★★★★> CD2<★★★☆> CD3<★★★☆>

フランスものの1枚目がお目当てで、2枚目、3枚目はいわば「ついで」な
のですが、このような楽器構成は、オッサンになってから気に入り始めて、
そういえば古典やロマン派のものは、真面目に聴いてこなかったよなあ、と
オーバーだけれど、罪滅ぼし的に・・・なんてね。それは冗談です。
ちょっと長くなりましたが・・・
 
CD1
(1)プーランク
どういうものかよく聴いてきた曲で、見渡すと、この3枚のアルバムの中で、
まさかまさか、一番新しいんじゃないか・・・ これが一番新しいんじゃ、

よくもまあこんな3枚、手に入れる気になったもの。まあゆっくり聴いてい

こう。

さて、これまで聴いてきた演奏との比較では(まぁイメージですが)、テンポ
その他の表現にいろんな工夫を凝らして(名人技も)いて、しかもかなり堂
堂たる感じもある。「粋」や抒情が若干引っ込んでしまっているけれど、こう
いうのもありなんだな、と思いました。
(2)ファラン
きっと差別に苦労したであろう女流作曲家。なめらかで落ち着いた曲調で、
ドイツの古典派やロマン派初期をもろに感じさせる。甘さたっぷりで、まあ、
みずみずしさというのにも近いかな。突っ込まないベートーヴェン。心地よ
さが信条の音楽。24曲もの木管五重奏曲を書いたんだそうな。
(3)ルーセル
おととしの3月ごろにルーセル室内楽全集を聴いたときに、当然ながら入
っていまして、気に入ったと書いています。ここでは「小品」で、ちょっと

劣勢だけど、タイプのまるで違うプーランクよりは普通にフランス趣味、か

な。

(4)カプレ
ドビュッシーの補筆やピアノ曲オーケストレーションで名を知られるが、
作曲でも優れた(ちょっと毛色が変わったところもあるらしい)仕事がいろ
いろあって、広まるのはこれからなのではないかという言われ方をされてい
る。それじゃ遅すぎるだろうに!
ドビュッシーより少しだけ若いが、音楽は「近代」を感じさせない、形式へ
の拘りもありつつ、フランス発のなんとも馥郁たるロマン派の音楽。木管
替わりばんこに受け持つメロディの甘ーい美しさは実に素晴らしい。
普通ワタシはそんな歯が浮くような感じの書き方はしないですよ。
この3枚組で最も期待値が高かったのですが、裏切られず、嬉しい。
珍しさも手伝ったのかなぁ。カプレ、他の曲も探してみましょう。歌ものば
かりではありませんように。
 
CD2
この2曲は、少なくとも意識してちゃんと聞くのは初めてだと思います。
ここに選ばれているのは、なるほどです。
(5)モーツァルト
楽器構成によるのか、淡い陰りも濃い陰影もなく、ひたすら、幸福でさわや
か―!という感じですね。このケッヘル№では当然でしょうが、モーツァル
ト感、横溢。
(6)ベートーヴェン
モーツアルトよりは武骨でもっさりしているとはいえ、このベートーヴェン
もいいのです。そう、モーツァルトほどではないものの、さわやかなのね。
強い表現がゼロ。メロディも素敵で、得意の変奏が見事に盛り上げる。まる
モーツアルトの隣に並べられるべくして並んだ、みたいなのです。
ベートーヴェンさん、上記モーツァルトの曲、知ってはったんやろか。
 
CD3
(7)トゥイレ
この名、初めてだと思う。北イタリア生まれ、ドイツで活躍。ルートヴィヒ
だからドイツ系。 R・シュトラウスと親しく共にワグネリアンだったが、友
人ほどには熱烈ではなく、ロマン派に身を置き続けた・・・なるほど・・・
なんて言ってる場合じゃない。いいですよ、これ。
ベートーヴェンからブラームスあたりまでのドイツロマン派の感覚というか、
要素がいろいろ入っている。言葉で言うと「平凡」ですが、初めて聴くので
すからね、イヤー、新鮮でした。ライナー読むといろいろ書いてありました。
そこまではわかりませんでしたし、R・シュトラウスからも後期ロマン派の
方々からも相当おいて行かれたと言っていいと思いますが、音楽は勝ち負け
じゃない。
レ・ヴァン・フランセも、ほんのわずかに匂わぬでもないラテンぽさ(ex.第
3・第4楽章)のせいか、(5)や(6)より感覚的にのびのびした演奏になっ
ているようでした。特にピアノ。
ビックリポン!よござんした。
(8)リムスキー=コルサコフ
だいたいこの人にこんな曲があることすら想像できんかったからね、知って
聴けただけでええやんか・・・ ってそうもいかんので、何か書きましょう。
古典からロマン派の感じなんやけど、長たらしいわりに味わいみたいなも
のがない。手本はベートーヴェン(のソナタ形式)あたりだったらしい。弦
楽六重奏とこれを相次いで書き、コンクールに応募したら、セクステット
受賞して、こっちは何にも引っかからず、ご本人は不満で複雑だったそうな。
対位法云々なんてことはワタシは聴くときに意識なんぞできんが、味のなさ
が、ワタシには不満ですね。あえて味というなら、どの楽章にもロシアっぽ
さがわずかに嗅ぎ取れるというぐらいかな。解説じゃあ、第3楽章では「シ
ェエラザード」に通じる云々などと書いてあるが、ワタシにゃピンとこない。
い。(7)の馥郁とした感じもないしね。「いやだ、聴きたくない」なんてこと
はありません。BGMとしては上等。ま、そんなところでしょうか。

3枚組ですから、かなりかかってしまいました。車中向きでした。
自分なりに推薦は(3)、(4)、(7)。次点は(2)、あとは横一線というところ。
職場向きでもありましたね。小音量ならばっちり。