休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

漫画 『あかり』/小日向まるこ

20250304(了)

『あかり』/小日向まるこ

  2022年6月/漫画/㈱ヒーローズ/小学館/単行本/中古
  <★★★☆>

新聞の「マンガ時評」で強く推されていたので手に入れてみました。
面白ければ娘に転送するものに加える・・・
 
妻の死のショックでであろう、教室はともかく、自分の制作ができなくなって
しまった老ステンドグラス作家(篝)の日常が続いてゆく。
モノクロの柔らかくとても丁寧な絵が、いかにも優しいタッチ。
自信のない「線」だと好まれない向きもあるでしょうが、線もいろいろ。
 
しばらくして、落ち込んだ様子で教室のショーウィンドウに見入る女性を、年
恰好も同じぐらいなので、作家は長く会っていない孫娘の「亜香里」と思い込
んで招き入れる。
その女性も、あいまいな返事で応対し、落ち込んでもいたので、否定をしきれ
れないまま招きを受け入れる。「教室」があるときに7-8人ほどの生徒が来る
以外は二人だけという生活が始まってしまう。
なんとこの女性も字は違うが「あかり」という名前(灯璃)。調子を合わせて
いるうちに、どんどん言い出せなくなるとともに、ステンドグラスに興味すら
持ってしまう。二人の生活が比較的静かに進んでゆく。
 
しかし遠からずそういう嘘はばれてしまうもので、それはそうなるのだけれど、
老人の心に変化が生まれて行くし、彼女にも鬱屈以外のものが生じてくる。
老人と息子との間には複雑で深いわだかまりがあって疎遠になっていたのだが、
結果的にこの娘によって、ようやくと言っていいだろう、息子と会って話して
みるという前向きな意思が生じる。
 
物語はこれ以上は書けない。評者はこの老人と娘の気持ちの動きや失敗からの
難しい「恢復」を、絵が雄弁に語っていることに驚嘆している。
ワタシは驚嘆とまではいかなかったものの、ステンドグラスというほとんど知
らない世界が、なかなかうまく使われていたように思いました。

 

 

kikuy1113.hatenadiary.com

 

(ほかに載せるところもないので、ついでに、くすっと来た漫画)

 

 

  MLB好きなので、野球ネタには反応してしまいました。
  「自打球」という言葉の使い方、揶揄、としてはじつにうまい。

  ただし、こんな自打球って、バットを止めて球をよけようとしてなら

  わかるが、スイングしてしまっているこれでは自打球にはなりにくい

  んじゃないか。自らスイングしたということ自体は入れ込まないとな

  らないとは思うものの・・・