| 20250211(了) |
映画『ラインゴールド』
| 監督・脚本;ファティ・アキン/エミリオ・サクラヤ |
| 2022年製作/140分/ドイツ・オランダ・モロッコ・メキシコ合作 |
| 原題:Rheingold/DVDレンタル |
| <★★★☆> |

| ジワといったか、イラン生まれのクルド人の、なんとも破天荒な、超盛りだくさん |
| のいわば犯罪歴・・・ |
| 「DAS RHEINGOLD(ラインゴルト)」と言えば、クラシック音楽ファンなら知ら |
| ぬものはほぼいないと思う、ワーグナーの巨大な楽劇『ニーベルンクの指輪』(い |
| わゆる「リング」)のうちの第一話と同じタイトル。神々の時代の話で、ヴォータ |
| ンを頂点とした神々も、下々の人間同様、権謀術数にあけくれているかのごとき、 |
| めんどくさい話が続くのですが、映画を観終わってみると、権謀術数という言葉の |
| 意味だけが共通で、ほかに共通するところは全然なかったと思います。ああ、最後 |
|
には三乙女がライン川の川底で金塊を守っている様子が、おまけみたいに映りまし たけどネ。 |
| ジワの生い立ちもさらっと出てきました。イランで生まれて、イラク、パリ、ドイ |
| ツ、オランダ、シリアetc.・・・まあ最初に難民として落ち着いたドイツのボンを |
| 根城にあちこちに行くことになりますが、原動力の一つは、クラシック系作曲家兼 |
| 指揮者の父親への反発なんでしょうか。 |
| ところが、ぼこぼこにされてから格闘技を覚えてムキムキになり、ハッパを売るこ |
| とから本格的麻薬に移行したり、ぼこぼこにしてくれた奴らを逆にぼこぼこにした |
| り、金のために大量の金(金歯?)を盗んだり。それもクルド系のヤクザだけなら |
| まだしも、成り行き上様々な危ない連中に近づいては暴力や盗みを繰り返す。 |
| いったいなぜ、というのがこの映画のはじめっからの問いみたいなところがある。 |
| でもそれは途中で大体わかるんですね。どうやら本当は、音楽に絡むことをしたい、 |
| もっと言えば、ラップを作る(言いたいことを言う?)、プロデュースする、会社 |
| を作る、儲ける、といったことをしたいがため。 |
| 親父の音楽とは全くタイプが違う音楽なんだけれど、音楽ってことで親父と接点は |
| 生まれ得なかったんだろうかと、ちょっと考えましたけどね、まぁそれはできなか |
| ったんだ。シリアで捕まってドイツに移送されたあと、関係がなくなっていた親父 |
| と拘置所の中で会うシーンがあって、、、どうしようもなかった。 |
| 思いつくまま大雑把に書いてみました。ほんとは、映画自体はシリアで捕まったシ |
| ーンから始まって、話が戻って行きますし、上記のストーリーっぽいところもかな |
| り相前後しているのを無視して適当に書いています。 |
| たくさんの言語が出てきました。ドイツ語が最も多かったけれど、ほかに英語、仏 |
| 語、中東の言葉も一つじゃなかったみたい。 |
| ドイツですから、トルコ人のことも話に普通に(?‼)出てきましたが、ドイツに |
| はクルド人も相当多いんですね。 |

| 1作か2作観ているはずのファティ・アキン監督作品。お父さんを偲んで作った |
| みたいなことがどこかにちらっと書いてあった気がします。てことはアキン監督 |
| も、国という括りとは無縁な最大の民族クルド人なのかもしれませんね。知りま |
| せんが。解説では、ある有名なラッパーの伝記だったとも書いてあるから、その |
| 辺はええ加減な空想です。 |
| 後半に入ってしばらくしてからですが、映画の調子が少しだけコミカル色を帯び |
| ていったような感じを持ちました。拘置所の中でラップの音源を録音する場面な |
| んかもその一つ。前半では相当シリアスだったと思います。 |
| 監督の思い入れも強い内容だったんでしょうが、かなりせわしない映画といって |
| いい。落ち着いて観るなんてもんじゃない、引っ張りまわされる感じだったです |
| ね。でも楽しめました。 |