ANTON BRUCKNER(1824-1896) COMPLETE SYMPHONIES <1>
CD1 |
I. Allegro 11'59 |
II. Adagio 12'41 |
III. Scherzo. Schnell - Trio. Langsamer 8'25 |
IV. Finale. Bewegt, feurig 14'00 |
録音:2011年6月、ジュネーヴ、ヴクトリア・ホール Tot.47:05 |
<★★★☆> |
マレク・ヤノフスキ(指揮) スイス・ロマンド管弦楽団 CD/10枚/交響曲/Ⓟ 2015 Pentatone Music B.V. Ⓒ 2023 Brilliant Classics |
ブルックナーをよく聴く方にはつまらん話でしょうが、ま、自分のためのメモで |
すから、気にしないで書いてみます。 |
ワタシのブルックナー歴といっても、シャカリキで聴いたことはないものの、高 |
校3年か予備校生の頃に、FMラジオで、フルトヴェングラー指揮のEMIのニセス |
テ(もっと別の言い方、疑似ステレオだったかな)でしたね、7番と8番が相次 |
いで出されて随分話題になった。その8番を聴いて以来ですから、今から思えば 案外長い。 |
8番のスケルツォに鳥肌が立ったのは覚えてます。もうじき60年ですか。7・ |
8・9番はよく聴いたとはいえ、特に「ブルックナー命」人間ではありません。 |
<優秀録音で聴くブルックナー・サウンド; |
ドイツの指揮者マレク・ヤノフスキとスイス・ロマンド管弦楽団によるブルッ |
クナーは、ヴィクトリア・ホールでの高解像度な録音に加え、誇張された表現 |
や声部の埋没といった心配が無いため、作品理解に適しています。素材引用元 |
としても注目されるミサ曲第3番が収録されているのもさすがの配慮です>
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こんな録音推しのコメントなんかどうでもいい。ただし、スイス・ロマンド管と |
職人指揮者によるブルックナーがどんなサウンドで、どんな感触のものなのか、 |
個人的には期待で妙に盛り上がってしまった(ルーセルのせい)ので、セットも |
のに挑戦してみることにしました。エイヤッ!です。御大層な理由ではありませ ん。 |
クソ暑い時期に入ってしまいましたが、気後れせず・・・クビアカツヤカミキリ |
なんぞ屠りながら、のんびり気楽に聴き、反芻して行くことにします。(やや屈 |
折気味かも) 告白するようなことじゃないのですが、ワタシ、1番と2番(こ |
こにない0番も00番も)は聴いたことがありません。勢いで手に入れたセット |
物とはいえ、初めての1番、2番はちょっと楽しみ。 |
CD1 0番なんてぇのも知らないわけですが、これが1番、へぇー・・・てなもんです。 |
なんというか、もう立派にブルックナーになってるじゃん。 |
この後、未完の第9番までじわじわ成長してゆく。オーケストレーションも和声 |
も精神性みたいなものも、野暮なまんまどんどん深く複雑に(長大にも)なって |
は行くんだが、楽曲の構成なんてねぇ、言ってみりゃあ、ほとんど同じようなも の。 |
明るいアレグロ。規模感なくスカスカしたふうに感じはするけれど、すてきなロ |
マン派の音楽。ここのスケルツォっぽい部分の楽想は、後年のスケルツォにそっ |
くりだったぞ! |
アダージオは宗教色なんてまだまったくなくて、名だたるロマン派の巨匠のもの |
みたいなものがあっちこっちで聞こえた気がする。シューベルト、メンデルスゾ |
ーン、シューマン・・・いつもこんな印象を書いてますね・・・ ワーグナーな |
んてのもプーンと匂った。 |
スケルツォやフィナーレは、もうすでに後年のものを予感させる独特の野暮った |
さとわくわく感がある。 |
この時点では、音色がドイツふうというか、例えば鈍色ふうなものがなく、明る |
く、意味ありげな含みを感じさせないというぐらい。演奏のこととしては、最高 |
のアンサンブルじゃないかもしれないけれど、シャッキリしてるじゃん、という |
ぐらいですね。飽きるまでまだ何度でも聴ける気がします。 (メモ 20240616) |