休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『リアル 完全なる首長竜の日』

 

20240702(了)

映画『リアル 完全なる首長竜の日』

  黒澤清 監督//佐藤健綾瀬はるか中谷美紀オダギリジョー
  2013年製作/127分/日本/劇場公開日:2013年6月1日/DVDレンタル
  <★★★△>

10年以上前だと思いますが、雑誌「このミステリーがすごい!」主宰のコン
ペティションで大賞を射止めた乾緑郎というかたの『完全なる首長竜の日』と
いう作品がありました。そのタイトル(クビナガリュウというの)がとても印象深
くて、覚えていました。評に書かれていたはずの内容の記憶はまったくありま
せんでしたが、八点鐘さんの最近の記述で興味を覚え、レンタル店の在庫を探
してみたところ、珍しや、あったのです。
 
小学生の時にある島で一緒に数年過ごした男女。男の子は島の開発に関わった
父親の仕事で来ていた。その開発に関する云々については、本筋とは一見かか
わりが薄いが、後に、首長竜とつながる。まぁそれは置いておいて、、、
15年後、再会して彼らは付き合っていたが、漫画家である彼女は自殺未遂か
なにかで、既に一年昏睡状態。彼は心配するだけで(なんの仕事をしているか
がわからない!)ひたすらモヤモヤしている。
その彼女を救うべく、えらく進んだ先進医療でもって、「センシング」とかい
う施術をやることになる。要は昏睡状態の彼女の脳のある部位に、彼の方から
アクセスして彼女の脳に入り込み、彼女が今一体どんな状況なのかつきとめよ

うという架空のもの。脳の中とはいえ、彼女と会い、会話をし、記憶をさぐり

あう。

色々あるんでその先は言えないけれど、ミステリーとして成立していると思い
ます。このセンシングというのが、何度か行われるうちに状況がなんとなくわ
かってきます。(ワタシの予想は当たりました)
脳の中での見えないはずのものが、仮想空間として見えちゃうってのが、何は
ともあれ見どころということになりますか。
 
大半が小説の中のアイデアなんでしょうね。SF系・ファンタジー系のミステリ
ー。大作というわけじゃないが、なかなか豪華なキャストだし、安っぽさも感
じさせなかった。若者には存外受けなかったかもしれないけれど、ワタシは面
白かったです。そうそう、子どもの頃に描いた絵だけの話かと思ったのに、首
長竜(プレシオサウルスですよね)が出てきます、本当に。