休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画/『KIMI サイバー・トラップ』

20221118(了)

映画/『KIMI サイバー・トラップ』

 スティーヴン・ソダーバーグ監督//ゾーイ・クラヴィッツ
 音楽;クリフ・マルティネス
 2021年製作/89分/アメリカ/原題:Kimi/DVDレンタル
 <★★★>

これは(も)あまり人気のない作品のよう。
 
道具立ては今なのかな。 タイトル「KIMI」というのは、通信や部屋の中
の電気を使うほぼあらゆる設備・機器を管理し、家主の声でON/OFFや調性が
できるシステムのこと。(こういうのはもうあるようですけど、ワタシにゃ
縁がないので近未来か、とつい)
 
部屋の主はある企業でIT関連の分析の仕事をしている若い女性。何かトラ
ウマがあるらしく、今は部屋から出られない。といっても外は「コロナ」だ
し、パソコン相手なので「在宅仕事」でいいものの、神経質そのもの。隣の
ビルには彼女のセックスフレンドらしい男がいたり、彼女を覗き見している

男などが見えたりする窓がある。外はそのビルの窓々しか見えない、という

べきなんだろうな。

彼女は母親、歯医者、会社、彼氏、友人など様々なところや人と連絡をこま
めにとるのだが、やけに勝手に切ったり中断したり。
どうも話がよく飲み込めないのと併せて、こっちも少々イライラ。
 
わかってきたのは、仕事として調べるために受け取っている「音」の中に、
どうも女性が暴力を受けているらしい声や音が潜んでいることに気づき、調

べたらそれがはっきりしてくる。さあどうしようということになる。図式と

しては昔からあるタイプののもののようだけれど、道具立てはあたらしい。

 
とうとう彼女も長い引きこもりを破って、外へ(会社へ)出むかなきゃなら
ない。これがいかに危ないことだったのか徐々にはっきりしてくる。
ここからは、彼女のイライラのテンポが、狙われるサスペンス、はらはらの
テンポに移行して行きます。
なんで狙われるのかはおしまいのほうにならないとわからない。(訪れる会
社がいかにも気色の悪い会社に見えた・・・) けれど、彼女の気づきがけ

っこうすごいという表現があちこちで見られるのね。でなきゃ、とっとと終

わっちまうわけだけど。

狙う側からのハードな面は、前にも似た表現を使ったけれど、なんだか古臭

い、時代錯誤に近い感じでした。最後のシーンのためだったのかもしれない

ね。

 
街はシアトルのよう。
 
音楽はソース・ミュージックが多いが、オケ部分もけっこうあって、担当は、
クリフ・マルティネスというかた。結構ベテラン。拘るつもりはありません
が、珍しいほどマッチしないヘンな音楽が多かったですね、ワタシには。