休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『鳩の撃退法』

20221004(了)

映画『鳩の撃退法』

 監督;タカハタ秀太  原作;佐藤正午   藤原竜也/土屋太鳳/西野七瀬
 2021年製作/119分/日本/DVDレンタル
  <★★★△>

《映画.com解説》から :・・・都内のバー。かつて直木賞を受賞した天才小
説家・津田伸一は、担当編集者の鳥飼なほみに執筆中の新作小説を読ませて
いた。その内容に心を踊らせる鳥飼だったが、津田の話を聞けば聞くほど小
説の中だけの話とは思えない。この小説が本当にフィクションなのか検証を
始めた鳥飼は、やがて驚きの真実にたどり着く・・・
 
佐藤正午の小説は読んだことがありません。積読には実は一冊あります。
この原作ではありません。
 
この映画は一応ミステリーなので、書けることはほとんどありませんが、感
想ということなら、やっぱり、原作の内容やニュアンスをどれぐらい込めて
いるのか、それほど無理して込めようとしているのかいないのか、なんてこ

とが気になってしまったということですかね。これはしょうがないと思いま

す。(なんて読んでもいないくせにエラそうに)

 
上記解説でも、ミステリー自体は全くわからないでしょう。
でもこれは言ってもいいかもしれません。つまり、ミステリーあるいはスト
ーリーの、構造がどんなスタイルなのか、というのが肝心なんだろうという
こと。この小説家が天才かどうかはわからんが、とまれ、ふと始めてしまっ
た想像上のストーリーが動き始めてしまい、彼の久々の執筆に繋がり、編集
者とも喧々諤々の関係が「復活」するが、このコンビには、以前とんでもな
い失敗があったらしい。だから編集者は疑う・・・
現実と作り物のストーリーのギャップ、もしくは一致点がひたすら気になり
続けるという作品。
 
 
始めはね、彼の周りの女たちの言葉が皆そう。それから男たちの言葉にも広
がって行くのです、こりゃあ、石川県から富山県に入ったとたんにワーッと
聞かれる方言やないの。高知弁にも似ていたけれど、やがて気が付いた。
これは富山弁。
小矢部市砺波市南砺市(この市の名は覚えてませんが)の福光町や城端

(ジョウハナ)という地名を思い出しました。その辺の店主たちにその方言でよ

く叱られた。

それと、バックの山並み。ありゃあ立山などの北アルプスの山並み・・・
この辺(たって、富山市内でしょうけどね)と、この小説家が「現在」いる
東京都内とを、記憶や記述が行ったり来たりしながら、話は(≒原稿は)進
んでゆきます。
始めは時間や場所の行き来がメンドクサイ感じだったが、こりゃあ上に書い
たように構造上の問題。
ちょっとアクロバティックな感じも持ちました。案外そう見えただけなのか
もしれません。
おもしろく観ることが出来ました。
(ね。何もわからないでしょ?って、これ、感想文として成立しますかね)