休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

青柳いづみこ/ドビュッシー・リサイタル Ⅱ

20221001(了)

IZUMIKO AOYAGI

 DEBUSSY RECITAL Ⅱ

(1)子供の領分 

 ①グラドス・アド・パルナッスム博士 2:01

 ②象の子守唄 3:45
 ③人形へのセレナード 2:21
 ④雪は踊っている 2:43
 ⑤小さな羊飼い 2:12
 ⑥ゴリウォグのケーク・ウォーク 2:44

(2)6つの古代墓碑 

 ⑦夏の風の神パーンの祈るために 2:29

 ⑧名もない墓のために 2:47
 ⑨幸いなる夜のために 2:18
 ⑩クロタルを持つ踊り子のために 2:00
 ⑪エジプト女のために 2:55
 ⑫朝の雨に感謝するために 2:12

(3)前奏曲集 第2巻

 ⑬霧 2:45

 ⑭枯れ葉 2:42
 ⑮ヴィノの門 2:44
 ⑯妖精はよい踊り子 2:55
 ⑰ヒースの茂る荒れ地 2:27
 ⑱風変わりなラヴィーヌ将軍 2:09
 ⑲月光の降りそそぐ露台 3:59
 ⑳水の精 2:47
 ㉑ピックウィック殿礼賛 2:03
 ㉒カノープ 2:42
 ㉓交替する3度 2:18
 ㉔花火 4:01
 
   青柳いづみこ ピアノ
   録音; 1999年11月17&18日 三鷹市芸術文化センターでの録音セッション
   2000年/CD/器楽曲/ナミ・レコード/邦盤/中古
   <★★★★>

去年の10月に、この第1集の感想文を載っけたんでした。
ようやく第2集。
でも書けることってたいしてありません。
いずれも名曲ながら、ワタシはドビュッシーは、度々聴く作曲家ではないの
です。決して嫌いというんじゃありません。だいたいが、ラヴェルが大好き
で、ドビュッシーが嫌いだ、なんてことはない、そんなこたぁありえない。
 
ワタシがわりと気に入ったピアノ曲の演奏は、古いですが、ヴァルター・ギ
ーゼキング。嫌いではないけれどピンとこなかった演奏は、ベネディッティ
ミケランジェリサンソン・フランソワポリーニ・・・
おまえアホか、と言われそうですが、そうなんだからしょうがない。こんな
超の付く巨匠たちでダメなんだから、もうドビュッシーはアンタには無理な
んだよ、ということになっちゃいますね、普通。
一人、聴いていなくて気になっている演奏家がいまして、もう亡くなってい
ます、ヴラド・ペルルミュテールというかたのもの。このピアニストはラヴ
ェル直伝の、つまりラヴェルスペシャリストとして名をはせたんだけれど、
ショパンモーツァルトも知られた。たしか、ドビュッシーの録音も残して
いるはず。そのドビュッシーが一体どんな風に聞こえたものなのか。ホロヴ
ィッツほどじゃないけれど、長い指の重さでひく感じだったように記憶して

います。(何の演奏だったか、来日した時のテレビ録画をうっすら覚えてい

ます)

青柳さんのものを聴きながら、気になってきました。でも、いい音では残っ
ていないだろうなぁ。
 
そう、さっきの「普通」という言葉を受けて、、、特別すごいところ、全然
ないのです(ゴメンナサイ)、この演奏。内輪のライブ演奏ふうに録音した
もので、緊張感だけでなく、インティメイトな感じもする。暖かい。人間が
いる。ミスタッチみたいなところも無理に録り直しはしていない感じ。ドビ
ュッシーを楽しみ、音楽と一体になっているとでもいう感じでしょうか。こ
れこそが実はドビュッシーなんじゃないかしらん。(安直です)
でもね、ここには芸術がどうの、感性がどうの、意味がどうのといったこと
以前にあることどもに触れているみたいに思えるのです。
ラヴェルを聴くときには、ワタシャ、こんなこと言わないだろうけどね。ラ
ヴェルの音楽には、普通の意味での「ヒトの気配」は少ないしね。
 
演奏の中では、前奏曲がかなり張り切った感じ。6つの古代墓碑は沈潜具合
が日本人向き・・・
そんなことでって、感想これだけかいな!と言われちゃいそう。

ひとことで済みます。

ワタシ、気に入りました。