休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

サントラ『弾丸を噛め』/アレックス・ノース

サントラの名作

20220821(了)

サントラ『弾丸を噛め』

      アレックス・ノース

   BITE THE BULLET/Alex NORTH

   ①-⑱
   ⑲-㉓ メキシコのソースミュージック(㉑のみA・ノース作曲)
   ㉔-㉗ 行進曲組曲(㉖のみA・ノース作曲)
 
  CD/OMPS/ⓒ1975,1999 ColumbiaPictures/Ⓟ1999Prometeus(ベルギー)
  輸入盤/中古 62:44
  <★★★☆>(⑲-㉗以外)

映画じゃありません、音楽のほうです。
もともとBootleg、つまり海賊版しか出ていなかったのを、ベルギーのレーベル
が1999年に出したもので、これもなんとなく海賊盤ぽい。なんでかはあと
で述べます。しかし、こちらはこれでも海賊版より遥かに音がよいらしい。 収
録曲も多い。しかもこの盤、2500枚の限定プレスだって。№13 と裏に手書き
してある。始めのほうじゃないか!フーン・・・
 
(映画解説)
 20世紀初頭のアメリカ西部を舞台に、賞金目当てで600マイル西部横断ホース
 レースに参加した様々なキャラクターの葛藤を豪快に描くアドヴェンチャー
 画。リチャード・ブルックス監督というと、リー・マーヴィン、ロバート・ラ
 イアン、バート・ランカスター、ウッディ・ストロードといった個性派俳優が、
 様々な分野のプロに扮した異色西部劇「プロフェッショナル」(音楽はモーリ
 ス・ジャール)や、ドイツの銀行を舞台に、銀行員(ウォーレン・ベイティ
 による大金強奪をスリリングに描いた「バンクジャック」(音楽はクィンシー
 ・ジョーンズ)が第一級のエンターテインメントとして印象に残っているが、
 この「弾丸を噛め」もこれらと並ぶ力強い傑作。過酷なレースを続けるうちに

 ライバルのハックマンとコバーンとの間に固い友情が生まれるエンディングが

 特に良い。

  原題名の「Bite the Bullet」は、激しい痛みに耐えるために銃の弾丸を噛んで
 踏ん張ることを指している。
 
 監督:リチャード・ブルックス//ジーン・ハックマンキャンディス・バーゲン
  ジェームズ・コバーン/ジャン・マイケル・ヴィンセント/ベン・ジョンソン
  1975年、米映、原題:BITE THE BULLET
 
(音楽解説)
 ベテランのアレックス・ノースによる音楽は、オーソドックスな西部劇調に、メ
 キシカン・フレーバーを少し加えた豪快なアドヴェンチャー・スコア。明るく軽
 快なタッチの「Overture」や「The Race」は、様々な短いフレーズの素早い積み
 重ねによる複雑な構成がいかにもノースらしい。サスペンス調の「Badlands」
 「Bite the Bullet」「The Winner」、よりコミカルなタッチの「Fun Rides」「Carbo 
 & Luke」等、幾つかのバリエーションによるアンダースコアが楽しめる。アルバ
 ムの最後にメキシコ民謡(一部ノース作曲のオリジナルを含む)のソース音楽
 5曲と、マーチの既製曲4曲(内、1曲はノース作曲)がボーナストラック的に収
 録されている。このノースのスコアは、アルフレッド・ニューマンやエルマー
 ・バーンステインの書く古典的な西部劇音楽とは少し異なる独特の作風だが、後
 輩のジェリー・ゴールドスミスやジョン・ウィリアムスのウェスタン・スコアに
 は多大な影響を与えていることがわかる。アレックス・ノースは、このスコアで
 1975年度アカデミー賞の作曲賞にノミネートされた。
 
ノースはオスカーを獲っていない。信じられない。
A・ノースのものは全部聴きたい!(それがね、出てなかったり高かったり)
これだって、えらく高いので、ずーっとほったらかしていました。一体何年たった
んだろう。映画自体は観ていないはずです。
 
音楽は、ソースものの⑲-㉗は無視。ワタシにはつまらない。
本編、①-⑱は非常にすばらしい。①の威勢のいい序曲、②のコープランドばりの
叙情、④の凝ったおどろおどろしさ、、、 そしてノースの有名作である『スパ
ルタカス』を思い起こさせる独特の尖った和音やサウンドをここかしこで聴くこ
とができる。しかもちゃんと西部劇サウンドになっている。
リチャード・ブルックス監督のウエスタンとしては、モーリス・ジャールが担当

した『プロフェッショナル』よりよほどスゴイ音楽でしょう。もともとまるでオ

ーケストレーションのタイプが違った作曲家ですから、当たり前ではありますけ

どね。

でもって、ここがミソで、海賊版よりよくなったとしても、これでも音質はよく
ない。なんとか、鑑賞に堪えるぎりぎりってとこ。昔のサントラの特徴である残
響の少なさもつらい。だから海賊盤並みだと始めに書いたのです。

聴けますよ。聴けるんですけどねぇ、惜しい。1975年製作だというのに・・・

嗚呼。 

この際ジャケットのチープさなんてどうということもない。