休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

マルタン、オネゲル、マルティヌー/協奏曲と室内楽曲集

20220813(メモ了)

マルタンオネゲルマルティヌー

      /協奏曲と室内楽曲集

フランク・マルタン(1890-1974):

(1)三つの舞曲(オーボエとハープ、弦楽五重奏、オーケストラのための)

   ①-③ 17:09
(2)小さな嘆き(オーボエとピアノのための)〇
   ④ 3:58
(3)短い小品(フルートとオーボエ、ハープのための)
   ⑤ 2:20

アルチュール・オネゲル(1892-1955):

(4)コンチェルト・ダ・カメラ(フルートとコール・アングレ、弦楽オーケストラのための)

   ⑥-⑧ 17:14
(5)組曲(フルートとコール・アングレ、ピアノのための)〇
   ⑨ 2:45
(6)アンティゴネ(オーボエ/コール・アングレとハープのための)〇
   ⑩ 2:40

ボフスラフ・マルティヌー(1890-1959):

(7)オーボエ協奏曲 ◎

 

   ⑪-⑬ 17:23
 
  ハインツ・ホリガー(オーボエ、コール・アングレ)、ウルスラ・ホリガー(ハープ)
  オーレル・ニコレ(フルート)、ジョン・コンスタブル(ピアノ)
  アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ
  指揮:サー・ネヴィル・マリナー
  録音:1991年10月、ロンドン、セント・ジョンズ・チャーチ Tot.74:15
  CD/協奏曲/2010/ユニヴァーサル・ミュージック/Ⓟ 1992/Decca/邦盤/中古
  <★★★★>
<ハインツ・ホリガーの芸術>と銘打たれている。
オーボエ奏者というだけでなく、現代音楽の作曲家としても有名だし、指揮
もやった。指揮はだんだん本職になって、ドイツの南西ドイツ放送のオケな

どとのたくさんの録音も残している。ワタシはケクランでお世話になってい

る。

 

(1) これは新古典、かな。

シェーンベルクのセリーに関わりつつも、無調には反対した、なんていうか

た。ぶっているような気もするんだけれど、仄暗く、かつきびきびとした音
楽はなかなかカッコイイ。低弦のリズムは「春の祭典」に似る。情感はない。
フラメンコの要素?③なんかね、ははぁ、なるほどなぁ。
深みは感じないけど、この時期にぴったりの「涼やかさ」。冷房の効いたと
ころでゆったり聴くのがヨロシイ。(ワタシは当然深夜)
きっと生演奏映えするね。いずみシンフォニエッタ大阪にちょうどいい。
一点、こんなこと書く必要があるかどうか怪しいが・・・オーボエに「スラ

ー」をさせている。クラリネットじゃあるまいし、はっきり言って、何が面

白いのだろう・・・。

(2) オケも弦楽も付いてない。嘆きとまでは言えないが、悲し気な牧歌。

(3) 三重奏で、上記よりさらに短い。やはり牧歌風ながら複雑なニュアン

ス。ハープが効いている。

(2)と(3)は自作から切り取ったとか書いてある。
 

(4)ロマンティック。夢見るようなサウンド。(1)のような情感のない

音楽とは(良し悪しじゃなく)違う。センチメンタルとかメランコリック

とかいった言葉が使えるね。
解説には書いていないが、ワタシには英国風味を感じました。特に⑦と⑧。
ドビュッシーラヴェルのちょっと先を行くような和声とか、ふわっとし
た感じとかもいい。(1)とは違って暖かさがあるのも魅力です。
オーボエでなくコール・アングレなのも、落ち着いた感じ。

(5) 牧歌的。3つぐらいに分かれてましたが、いかんせん短い。

(6) オーボエとコール・アングレを持ち替えてハープと2重奏。4つぐ

らいの部分に分かれて、モチーフを繋いだふう。面白いが尻切れな感じ。

 

(7) なんでもできちゃうマルティヌーオーボエ協奏曲。センスあるね

ぇ。オーボエ協奏曲として定番的人気のものだそうな。知りませんでした

が、うまいもんです。もちろんこの方のものだから、決して新しさや尖っ
た感じはないし、名曲扱いもされないかもしれないものの、技巧の華やか

さ、躍動感、まとまりのいい音楽的センスなど、人気は続くんじゃないで

しょうか。

 

同年代の作曲家3人の、同じような編成の曲を集めた、うまいアルバム。

素敵でした。

帯には現代ものも1枚紹介されています。いつか、気が向いたら・・・

いやいや、オーボエについちゃあ、ダブルリード族のライブが待っている

のでした。