休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『明日に向かって笑え』

20220820(了)

映画『明日に向かって笑え』

  セバスティアン・ボレンステイン監督/リカルド・ダリン/

     ルイス・ブランドーニ/ルイス・ブランドーニ/チノ・ダリン/

     アンドレス・パラ

  2019年製作/116分/アルゼンチン/原題:La odisea de los Giles/
     DVDレンタル
  <★★★△>

<映画.com解説から> ・・・金融危機のおかげで夢も財産も奪われた小さ
な町の人々の奇想天外な復讐計画を描いた痛快ヒューマンドラマ。2001年、
アルゼンチンの寂れた田舎町。 元サッカー選手のフェルミンら住民たちは、
放置されていた農業施設を復活させるため、貯金を出し合うことに。しか
しその金を銀行に預けた翌日、金融危機で預金が凍結されてしまう。しか
もこの状況を悪用した銀行と弁護士に預金を騙し取られ、住民たちは一文

無しに。奪われた夢と財産を取り戻すべく、驚きの作戦を練る彼らだった

が・・・

 
「農協」と訳してあった施設。これを作れば町を救えるんじゃないかとい
う、けなげな計画を立てたら、案外すんなりお金が集まってしまう。救え
るかどうかだってわかりゃしないんだが、それを金融危機のどさくさで、
あろうことか、資金全てを銀行と弁護士に騙しとられてしまう。これを何
とか無い知恵を絞って取り返そうとする顛末。
アルゼンチンのお国の事情がもろに反映されているのね。
2001年8月に政府が債務不履行を宣言するという時代背景があった。
 
その弁護士、所有する農場の敷地内にジュラルミンで地下金庫(室)を作
り、騙し取った金をそこへ隠したという情報で(その中に自分たちの金が
あるはずだと思い込むのがいかにも安直なんだが)、いろいろ計画を立て、
実施の運びとなる。何せ素人の集まりなもんだから、計画段階も実施が始
まっても経過が「楽しい」。当然おかしな事態が頻発。
計画の一部に、テレビで見ていた『おしゃれ泥棒』のアイデアを頂くなん
てのもそう。警報装置を攪乱する方法。まあ、簡単に言うと、攪乱しては
戻すということを繰り返してやると、駆けつけるのがばかばかしくなり、
ついにそのバッテリーを引っこ抜いてしまう、なんてギャグまがいのこと
を気長に狙う。まだそこそこ若く見えるヘップバーンとオトゥールが美術
館で攪乱戦術を実行しているのがずばり映ってました。
 
国が債務不履行なんじゃ、農協作っても町を守れるもんだろうか。
スリランカの国の破産も、農協のような話は聞かんなぁ。そりゃあ海外ニ
ュースでも、そこまでは喋ってなんかくれないとは思うけれど・・・
カミサン、先に一人で観て面白かったと言っていた。ホンマカイナ。
なけなしの貯金だって、まず出さないだろうに。(って、シチュエーショ
ンが違うけどね)欧米物の盛り上げ方や人の反応や表情などの表現とは、
すこし違うようなのが興味深かったですね。