休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

「ドリトル先生 ガラパゴスを救う」

~20220331(了)
福岡伸一の新・ドリトル先生物語

ドリトル先生 ガラパゴスを救う」

   (1-256)+(257-269)

   掲載 ; 朝日新聞 朝刊 日曜~金曜 2021年4月1日~2022年3月31日

 

256回になった福岡ドリトル先生を読み終えました、、、と思いました。
通常、週6日だったわけだから、きっちりだと301日。
もっと休まれたので、まあ1年弱ってところかな。最初のを見ればわかる。
せんだって掲載が終った「新訳 ガリバー旅行記」同様、一応ぜんぶ読みま
した。「ガリバー」の新訳よりは期間としては短かったことになると思う。
途中で何度か休まれたり、解説の章を挟まれたりしましたが、第1回目を
さかのぼって見てみましたら、2021年4月1日となっていました。ち
ょうど1年。
 
簡単に言ってしまえば、(生物学や地学的に等々)非常に貴重で大切なガ
ラパゴス諸島(の生物)が、エクアドル領として列強や海賊からちゃんと
守られ管理されるように、ドリトル先生と彼のチームが、たいへんな働き
をする、というお話。
 
本編最後の回はこんなふう、、、

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と、通し№256 で本編は終ったはずなのです。「完」とあるんだし。
ところが、連載が続きまして、「269」まで行っちゃった。補足のような、
あるいは後日談のような文章が、連番をふられて続きました。おしまいは

ついには3月31日。テレビ番組みたいに年度替わりの3月末まで続けた感

じ。

 
ご自分を文科系の教師なんだというような発言もされたことがありました。
福岡先生、ロフティングの「ドリトル先生」のシリーズはよほどよく読み
込まれていたんだろうな。
気球での旅だとか、でかい真珠のすり替えだとか、ガラパゴスとイギリス
をトンネルで行き来するだとか、なかなかすごいアイデアで乗り切られる。
なかなかのアイデアマン。
ドリトル先生」のシリーズはたいして読んでなくて、原作の雰囲気がど
うだったかなんて覚えちゃいないけれど、なんかこんな感じだったんじゃ
ないかなぁ、なんて思いながら読んでいました。

 

で、この「完」のあとの続きですが、形は、「いかにしてドリトル先生は、
医者を辞め、ナチュラリストになりしや」ということを説明するスタイル
をとりながら、実は福岡先生が生物学者になったかという経緯と重ね合わ
せたような締めくくり―あとがき―にされたみたいでしたね。
例えば、大学という息の詰まる、古臭い奇妙な社会(縦社会)の居心地の
悪さの説明など読んでいると、福岡先生とドリトル先生が不可分じゃない
かと・・・ 最後には、物語の「時制」の問題にも拘っておられた。
本になるときは、この辺りは「調整」されるかも。
 
 
 昔、ミュージカル仕立ての映画を観たことがあります。
 何作かのお話をごちゃまぜにしたようなもので、監督はリチャード・フ
 ライシャーでした。たぶんロードショー。
 レックス・ハリソン(ドリトル先生)、サマンタ・エッガー、アンソニ
 ー・ニューリーらが出ていた極彩色の大作で、「瞳を見つめて」(ハリ
 ソン)とか「人生の分かれ道」(エッガー)とかいったナンバー(曲名
 はうるおぼえ)をメロディも含めて覚えています。
 エンディングはドでかいカタツムリに乗って(どこからだったか)イギ
 リスに帰って行った。我ながらよくおぼえてるもんで、気に入ったんで
 しょうね。
 
ぶ厚い切り抜きの束が残りました。多分完璧なはず。
ビニール袋に詰め、何が入っているか書き込み・・・棚の隅に詰め込んで、
町内会長職(これは2年でした)と一緒に、だらーっと「おしまい」。