休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ウォーデン 消えた死刑囚』

20220123(了)

映画『ウォーデン 消えた死刑囚』

 監督:ニマ・ジャウィディ//ナビド・モハマドザデー/パリナズ・イザディアール
 2019年製作/91分/イラン/原題:The Warden/DVDレンタル
  <★★★☆>

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映画大国だったイラン、今映画なんて作れるのかなと思いつつ、エンタテイン
メント? へぇー、観てみるかってんで借りてみました。
イスラム革命前とポスターにあります。1965年だか66年だか。今とは世
情が全く違うはずだけれど、そういう点はほぼほぼ関係なかったようでした。
(よかった!)
 
荒野の真っただ中にある古い刑務所が、作られる飛行場の滑走路にかかるとか
いう理由で立ち退きが始められている。その直前というタイミング。
絞首台を新たに作れ!(作り直せ!)という命令を、刑務所長がある囚人に下
しているところから映画は始まる。新しい刑務所用の絞首台ってことかな。そ
の囚人はやけに強く固辞している・・・
刑務所長がかなり強引なやり方で、ここを管理統率してきたらしいことがなん
となく匂う。
しかしミステリーはそうじゃない。
832人の囚人を一気に移送するわけだが、出し終わったはずなのに、なんと
いくら数え直しても831人しか出ていない。
おりしもこの所長さん、どの範囲かよくわからないが、相当広い地区の警察機
構の長(たいへんな権力者)に抜擢されることが分かったばかり。ここは何と
してもその一人の囚人を無事見つけ出して事なきを得ないとイカン!昇格がフ
イになる。
わかってみると、その囚人は数日後には死刑に処せられることになっている。
 
ところがいくら探しても見つからない。刑務官、直前に見かけたという囚人な
ども呼びつけるがわからない。
設計図だって隅々まで調べるがだめ。
面倒を見ていた福祉士(これがやけに美人で、所長さん、よろめく・・・ヒジ
ャブやスカーフじゃないんやね、オシャレな帽子・・・こういうのが許された
時代?)が事情を知っていそうだと考えて呼ぶ。実はこの女性は囚人の無罪を

確信していて、なんとか囚人を助け出したいので、刑務所からいっかな出て行

こうとしない。

さらに、なぜか囚人の妻と子供が入ってきて、まだ中にいるはずだ、彼は無罪
だ、云々と言いつのる。
 
普通は一人だけいなくなる脱獄というのがストーリーになるところ、みんな出
たのに一人だけ出てこないという、案外珍しいお話。
さて、施設を取り壊す時間が迫ってきてしまった。取り壊せば多分囚人は下敷
きになって死んでしまうだろう。 所長は一計を案じる。
さてさて、一体どうなるの?
 
ネットの紹介記事に載っている反応は、芳しくないものが多いようでした。

意外な結末というわけではなかったものの、ワタシはけっこう面白かったです

ね。