休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ミヨー/管楽とピアノのための室内楽集

20211226(了)

ダリウス・ミヨー

   /管楽とピアノのための室内楽

    DARIUS MILHAUD(1892-1975)

     : Kammermusik für Bläser und Klavier

(1)ソナタ(フルート・オーボエクラリネット・ピアノのための) 1918
  ①7:18 ②3:08 ③1:56 ④5:43
(2)ソナチネ(フルートとピアノのための) 1922
  ⑤3:34 ⑥2:05 ⑦2:28
(3)ソナチネクラリネットとピアノにための) 1927
  ⑧3:22 ⑨3:22 ⑩2:13
(4)ソナチネオーボエとピアノのための) 1954
  ⑪2:56 ⑫2:12 ⑬3:02
 
  オーレル・ニコレ(fl.)、ハインツ・ホリガー(ob.)
  エドゥアルト・ブルナー(cl.)、オレグ・マイセンベルグ(p.)
  録音:1983年1月、ミュンヒェン、バイエルン放送、スタジオⅢ
  CD/クラシック/室内楽/Ⓟ ORFEO 西独/輸入/中古
  <★★★△>

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ときどきという以上に聴きたくなる多作家のミヨーです。粗製乱造気味か
もしれんが、モーツァルトだってその気はあるんだし・・・ そういうと
怒る人もいそうです・・・  冗談です、そんな狭量なわけはない。
今回はやや冒険的に、(1)の4重奏以外の木管ソナタが主目的。
(1)これは、「ルネ王の暖炉」には及ばぬとしても、好きで、何度も聴い
ている曲。
「ルネ王」のようなほぼ天国的な音楽だけで構成されている曲は多くない
はずで、これもそうじゃない。プーランクとも通じるように、絶妙に美し
いと思うと、地獄をちょっと覗きこむような暗さがみえたり、冗談のよう
な素っ頓狂な音楽が飛び出してみたりと、楽器数が多いとそれだけ多くの
面が出て来ます。この4重奏もそんなふうで、カラフルな新古典、かな。
 
(2)フルートのソナチネ。ミヨーらしさはあるんだけれど、翳もひょうき
んも少なく、すんなり美しい。最後は感情の乏しいい激しいダンス。
 
(3)クラリネット。 こちらは、フルートではなかったストラヴィンスキ
ーばりのバーバリスムの感じが強い。緩徐楽章は暗さが目立つ。最後はフル
ート同様暗目で激しい。ダンスではないけれど。
 
(4)オーボエは、フルートやクラリネットのような暗さはなく、いたって
明るく楽しい調子で通している。オーボエ本来の軽みが生きている。
オーボエといえば、プーランクオーボエソナタが印象的で、オーボエ
の限度というぐらい強烈に暗かったですね。ま、ピアノも半分以上負って
いましたっけ。よく聴いたので、即思い出せます。
 
一応作曲年順に並んでますが、ソナチネはいずれも短いので、強い印象は
残りませんでした。ま、長くても困るか・・・

ワタシには(1)以外は合わず、いまいちのアルバムということになって

しまいました。

 
ニコレやホリガーという大変な演奏家が吹いているのだから、クラリネッ
トもピアノもワタシが知らんだけで、相当なプレーヤーなんでしょう。
録音はなんとなく潤いが乏しい感じではありました。こんなものでいいの
かもしれないが、ワタシにはこれでは少し冷たい気がしました。

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