休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

モンサルバーチェ:コンチェルト・ブレーヴェ/ロドリーゴ:サラバンド

20211002(了)

モンサルバーチェ:

                       コンチェルト・ブレーヴェ

       & ロドリーゴサラバンド

 

  ホアキン・ロドリーゴ - Joaquín Rodrigo (1901-1999)                                           

 (1)交響詩《遙かなるサラバンドとビリャンシーコ》 1926-30

   ①Zarabanda lejena 6:11 ②Villancico 4:37

 シャビエル・モンサルバーチェ - Xavier Montsalvatge (1912-2002)

 (2)コンチェルト・ブレーヴェ

      ③ Energico Breve 9:54 ④ Dolce 9:45 ⑤ Vivo 4:43
 (3)シンフォニア・ダ・レクイエム
        ⑥Introitus 4:41 ⑦Kyrie 4:05 ⑧Dies irae 4:25
   ⑨Agnus Dei 4:20 ⑩Lux aeterna 5:06  ⑪Liberame me 4:33
 
   アントニ・ロスマルバ指揮/マドリッド交響楽団
   レオネル・モラレス(p)(2)、カタリーナ・モンクロア(sp)(3)
   録音;1993年11月、マドリッド、ナショナル・ミュージック・オーディトリアム/ライヴ
       Tot. 62:30
      1994年/CD/近現代/管弦楽・協奏曲等/Marco Polo/輸入/中古
   <★★★★>

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NAXOSのあるレヴュアーの文章から) ・・・モンサルヴァーチェは、スペイ
ン生まれ、キューバ移住の、クレオール(混血的)な作曲家です。いまのとこ
ろ、この二つの代表作から感じられるのは、まさに、意図しない、天然の混淆
性とでもいいましょうか、一曲の中に、途中で、違う雰囲気に曲に変わったと
いうことがよくあります。そこがモンサルバーチェの魅力です。決して気まぐ
れでもなく、なぜか違う音楽になっている、その天然の異質性が引きつけてや
まない魅力を感じる作曲家です。音楽の鮮やかさは、西欧ロマン主義から、カ
リブ海の夕焼け、暗雲漂う無調、19世紀風、ラテン演歌調まで、気まぐれでな
く雰囲気がいつの間にか天気予報のように変わって、かつ、それでも、器用貧
乏ではなく、作曲法が田舎っぽく、やや不器用なのかも知れませんが、全曲聴
くと十分説得力と充実感を感じる希有な作曲家です。クレオール作曲家と呼ぶ
にふさわしいです。現在Spanish classicsシリーズが進んでいますが、大西洋を
渡って Latin American Classics というシリーズをこの先、ナクソスさん、この
作曲家を一つ、希望したいですね。 
                            (2009年10月)

 

結構前のレヴューです。
モンサルバーチェのアルバムも、Naxosだけで10枚ぐらいは出ているんじゃ
ないかな。田舎っぽい? 不器用? そうかなあ・・・ さて・・・

 

(1)モンサルバーチェを聴くために得たCDですが、頭に珍しくロドリーゴ
といっても、はじめに脱線してしまうと、Naxosにはロドリーゴ管弦楽
いうシリーズがあって、確か10枚以上は出ていたような記憶があります。
実はほとんど知らない。このMarco Polo録音の第一曲もはじめて聴く曲。
これ聴くと、重層的な音楽じゃないけれど、楚々とした涼しなオーケストレ
ーションでもって、なんとも軽やかながら、どこか神聖な感じもある。特に
①。②は3拍子のふんわりした田舎の舞曲で、こちらも魅力的。
 
拍手が入りました。よくジャケット見てなかった。とてもいい音で録られた
ライヴ録音なのでした。
あとの2曲も同じくライヴ。
 
(2)何枚か聴いているモンサルバーチェですが、ピアノ曲から入ったせい

で、オーケストラものはまだ少なく、これも初めて。

第一楽章はラテン系が匂うも、独特の力強さ。第二楽章は甘いテナーサッ

クスで始まるも、通常の協奏曲の第二楽章ではあまりない曲想の多さが楽

しめた。そして第三楽章Vivoの力強い活気。

よかったですね、このコンチェルト。これは「当たり!」
今まで聴いてきたオケ物にここまで「強い音楽」ってあったっけ。
 
(3)それは、このシンフォニア・ダ・レクイエムを聴くことで、更に進ん
じゃった。聴いたことのある曲なのに、このCDにおける演奏のなんともデ
モーニッシュであること!実際に以前聴いていた概して繊細なもの(Naxos
盤)と比べたんだから、間違えようがない。
共にスペインの指揮者、スペインの楽団なのに、ここまで違ってしまって
いいものなんだろうか。もう別の曲といってもいいぐらいなんだよね。と
なると、どっちかが嘘(に近い)で、どっちかが本当(っぽい)だと言い
たくなってしまうがどうだろう。でもそういうこともあるってことなんだ
ろうな。