休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ランボー ラスト・ブラッド』

20210831(了)

映画『ランボー ラスト・ブラッド

  エイドリアン・グランバーグ監督//シルヴェスター・スタローン/
  イベット・モンレアル/パス・ヴェガ/セルヒオ・ペリス=メンチェータ
  音楽:ブライアン・タイラー
  2019年製作/101分/米映/原題:Rambo: Last Blood/レンタルDVD
  <★★☆>

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これは観る予定にはなかったんですが・・・
 
アリゾナの荒野の牧場で、ずっといてくれた家政婦さんとその孫娘ガブリエ
ラの3人で暮らしていたジョン・ランボー。ガブリエラが大学に行きたいと
言い出した時、同時に父に会いたいという希望も漏らす。母娘を捨てたクズ
男だから止めておけとランボーは反対するが、決心していたようで、彼女は
こっそりメキシコに行く。その通りの父親だとわかるのだが、帰る前に気晴
らしに行った店で、彼女は人身売買のヤクザグループに拉致され、ひどい目
に遭ってしまう。肉親同様に思っているランボーが動かないはずはない・・・
それ以上は書かないほうがいいでしょう。
 
もはやジジイの域に入っているものの、ランボーの復讐はすさまじいもので、
武器や仕掛けは全てアナログだが、敵が来る前には、ぎりぎり準備し終えて
いる。そんなに時間あったっけか。まあいい。
そのアナログぶりがかえって凄惨な殺戮になる感じ。はじめのころの頭脳や
イデアやすばしっこさとはけっこう違って、さすがに年の功というか、戦
闘マシンとは言えないが、まあ、よく言えば落ち着いている。動作は鈍くて

も人の動きをよく読んでいる・・・(当然の設定です)。

年はとってもベトナムで見捨てられた悲しみや様々な悪夢にさいなまれてい
ることはわかった。だけど、ここでのランボーの怒りの根っこは、明らかに
そうしたものとは質が違ってしまっているのですね。
 
ところで、1作目と2作目はなんとなく覚えてますが、3作目と4作目は観
ていないかもしれないな。どっちかは観たのかなあ。
一つはアフガンの名が入っていたような気もする。アフガンにも行かされ、
孤独な殺戮をやったんや。
今のアフガンはというと、米軍や他の国の軍も撤退。残る民間人は不安いっ
ぱい。日本人も大勢が取り残されて、なんとかしてやれ!と杉原千畝を引き
合いに出したりしてマスコミは掻き立てている。
国づくりが見えないことも、女性問題も確かに心配。
で、米軍は20年間の「戦い」から撤退完了したというが、こんな状況でラン
ボーが置いてきぼりを喰らったりしたら、大活躍できるシチュエーションが
考えられそうじゃないか・・・ なんてね。
 
戻って、相手はかつて「戦闘マシン」と言われた男のことなんかつゆほど
も知らないヤクザ連中が相手で、ちょうどいい。よく考えられていると思う。
舞台はメキシコをきっかけにするも、大半がアメリカ国内の、それも牧場の
中だけが戦場になる。
ランボーはトラウマを心行くまで引きずり、味わいつくすかのよう。
幕引きとしてはこれでよかったんじゃないかな。どうでしょう。
 
エンドタイトルでは、はじめのころのランボーがちらちら出て来まして、若
っかー!懐かしいですよ。
ベトナムも遠くなった。珍しく共産主義系の国として発展(経済発展)して
いる・・・
 
最後は音楽。ブライアン・タイラー。ああなるほどなぁという、ジマー系の
音楽。この方は多くの作品を担当してきた手練れだとは思います。でも言っ
ちゃ悪いが、ウルサイ無機的な打ち込みが続くばかり。確かにメロディの中
には、古いファンにも気付いてもらえる程度にジェリー・ゴールドスミス
当初のテーマがアレンジされて入っているものの、気持ちがこもっていない
というか(スミマセン、でもワタシは批評家じゃない、ただ楽しみたいだけ
なので)、魅力的には響いてくれませんでした。