<映画.com>解説から; ・・・カタルーニャの乾いた大地で繰り広げられ |
る悲劇の連鎖を描いた。画家のペトラは作品制作のため、著名な彫刻家ジャ |
ウメの邸宅にやって来る。彼女の本当の目的はジャウメが自分の父かどうか |
確かめることだったが、彼が権力を振りかざす冷酷な人物であることがわか |
ってくる。そんな中、一家の家政婦が謎の自殺を遂げ・・・。 |
章ごとに時系列を前後させながら描き、パズルのピースをはめていくように |
家族の秘密が徐々に明らかになっていく・・・ |
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“章ごとに時系列を前後させながら” というのは、一章が終ると、次でなく、 |
もう一つ先に行って、それが終ると一つ前に戻るという、スイッチバックみ |
たいな進み方とでもいうか、、、人の世で(まあ、ワタシの周りではない話 |
だから、物語の中ではと言ったほうがいい)ままあるお話。 |
身勝手な男の火遊びに翻弄された母娘と、その男の妻の過ちで狂わされる息 |
子、男に仕える一家の不幸、、、などが交錯しあう。 |
身勝手な男ジャウメが中心にいる構図なんだが、この男は芸術家としては珍 |
しく社会的な成功者でもあって、極めて憎たらしいキャラ。 描かれるのは |
「母娘」の娘ペトラの目から見たものになっている。ジャウメの目から見た |
話にすると、もちろんとんでもないことになるね、きっと・・・ |
物語としてはあられもなく、いたってありきたり(?)だから、こんな時間 |
の弄り方をしたんでしょうか。音楽も妙に頑張ってました。 |
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時間の行ったり来たりのみならず、舞台もマドリッドとカタルーニャを行っ |
たり来たりする。 |
でも多く描かれるのはカタルーニャだったようです。 |
海沿いこそ湿地帯なんかも多いものの、海から離れるとカラッとした感じ。 |
ここでしっかり横溝正史ばりの(は、ちょっとオーバーだけど)湿っぽい話 |
が展開する。描かれ方は、死人が二人も出るにしては、この土地らしく「ド |
ライ」だったけどね。 |
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カミサンは観ないで自室で(庭の)植物関係の本を読んでいたようですが、 |
気になったらしく、あとで、面白かったかと訊いてきました。 |
「オマエの好みじゃなかったよ」とだけ。横溝正史の名を書いたわけだが、 |
だとすると、案外カミサンは面白がったかもしれない・・・ なんてふと思 |
ったりしました。 |