20210706(了) |
映画『ぶあいそうな手紙』
監督;アナ・ルイーザ・アゼベード//ホルヘ・ボラーニ/ガブリエラ・ポエステル/ |
音楽;レオ・ヘンキン |
2019年製作/123分/ブラジル/原題:Aos olhos de Ernesto |
DVDレンタル |
<★★★△> |
<映画.com>解説から; 手紙の代読と代筆を通して交流を深めていく老人 |
と娘の姿を、おかしくも温かく描いたブラジル発のハートウォーミングス |
トーリー。 |
ブラジル南部のポルトアレグレに暮らす78歳のエルネスト。隣国ウルグア |
イからブラジルにやって来て46年になるエルネストは、頑固で融通がきか |
ず、うんちく好きの独居老人だ。老境を迎え、視力をほとんど失ってしま |
ったため、大好きな読書もままならなくなってしまった彼のもとに、一通 |
の手紙が届く。手紙の差出人はウルグアイ時代の友人の妻だった。手紙が |
読めないエルネストは、偶然知り合ったブラジル娘のビアに手紙を読んで |
くれるように頼む。手紙の代読と手紙の代筆のため、ビアがエルネストの |
部屋に出入りするようになるが… |
うん、まあこんな話ですね。 |
でも、ハート・ウォーミングかなぁ。 |
人を癒したいとか、人に感動を与えられる(多くは与えれる、と「ら抜き」 |
になる)ように、とかなんとか。そうした言い方に通じるみたいで、この |
言葉が妙にイヤだな。 |
脱線しました・・・ |
なかなか教養人のこのジイサン、視力をほとんど失ってしまった(全盲では |
ない)ために、お手伝いさんを雇っている。そこへひょんなことから泊める |
ことになった23歳の女性とのやり取りが濃くなって、それがストーリーの 主軸になって行く。 |
そうなっていくにあたっては、ウルグアイの友人の死によって、その奥さん |
とのやりとりが始まり、それが手書きの手紙という形を採るようになったこ |
とが関係する。 |
23歳のやや怪しい蓮っ葉なビアが、どういうものかエルネストの気に入る。 |
お手伝いさんとしては大したことはできないんだけれど、手紙の代筆・代読 |
が非常に大切なものになってゆく過程で、存在としても大きなものになって 行く・・・ |
色恋沙汰と全く無縁なのかというと、決してそういうわけでもないものの、 |
大人なような、でもかなり緩いような映画。 |
それは、最後の最後にこの老人が吐露する感慨と行動に良く表れている。 |
若い時に共有したものが多い人の近くで人生の終幕を生きたい。それは自分 |
の子供のそばなんかじゃない・・・ |
ブラジル音楽の大立者カエターノ・ヴェローゾが3曲歌ってまして、そのど |
れもが甘味たっぷりでね、このことも「緩さ」に繋がっちゃった気がするな あ。 |
いつだってタイトルなんて大問題ではないものの、この邦題、いまいち。 |