20210501(了) |
映画『やっぱり契約破棄していいですか?』
監督;トム・エドモンズ//トム・ウィルキンソン/アナイリン・バーナード/ |
フレイア・メーバー/マリオン・ベイリー/クリストファー・エクルストン |
2018年製作/90分/G/イギリス |
原題:Dead in a Week: Or Your Money Back/DVDレンタル |
<★★★△> |
コメディの棚から。 |
(映画.com)解説から; 死にたい小説家とクビ寸前の殺し屋が繰り広げる追 |
走劇を描いたイギリス製コメディ。小説家を目指すも全く芽の出ない青年ウィ |
リアムは、人生に絶望して7回も自殺を試みたが、いずれも失敗していた。一 |
方、ベテラン殺し屋のレスリーは、英国暗殺者組合の暗殺件数のノルマを達 |
成できず引退寸前に追い込まれていた。ある日、ひょんなことからレスリーと |
知り合ったウィリアムは、1週間以内に自分を暗殺するよう依頼する。そんな |
矢先、出版社で働くエミリーから、ウィリアムの小説を出版したいという電話 |
が掛かってくる。出版へ向けて話し合ううちに急速にひかれ合うウィリアムと |
エミリー。ようやく生きる希望を見いだしたウィリアムは、レスリーとの契約 |
破棄を希望するが・・・ |
自殺は10回試みたとか言ってたように思う・・・なかなか死ねないもんだか |
ら、本人は自分が不死身かもしれないなんて思う時もある。 |
自殺願望の理由が観る者には非常に重要で、その点が、始めに書いてしまいま |
すが、いまいちだったかなぁ。だから、笑わせてくれるためのハードルの質が |
(高さじゃない!)難しいよ・・・ |
でも、奇妙と言うしかない暗殺者組合なるものの存在やその内部環境(やや |
チープ)のことがあって、そこへ発注してしまう売れない小説家とのバラン |
スという面では、上手く取れていたような気もします。 |
そして、殺しの受発注のきっかけになるのが、自殺の名所の橋の上の珍妙な |
会話。暗殺が生きがい(小サラリーマン的仕事好き、と書くと身も蓋もない |
のですが)ながら、契約更新のためのノルマ達成に汲々としている老殺し屋 |
が、そんな「安直な」ところで街娼よろしく網を張っている。その辺だけで |
も、ああそんな感じなんだねと、クスっとくる。 |
そこらへんにごろごろ転がっている図式を連想せざるを得ず、笑いもそのあ |
たりから出てくるよう。 |
受発注が煮詰まったところで、場所を変えての交渉。契約書を作り、過去形 |
でもないのに、しかもパンフ(!)によれば、たかだか2000ポンドじゃ |
「なかなか楽な死に方はできない」ようなのに、、、 |
「君を殺せてよかったヨ」 |
「ぼくが死んでよかったヨ」 |
とかなんとか言い合えることを期し、握手をして交渉成立。こうなると、か |
なりおかしい。 |
契約は、入金を確認してから一週間以内。殺し方はお任せ。 |
でも当然ながら、この間に発注者に契約を破棄したくなる事柄が起きる。 |
一方、同時に描かれる老殺し屋の家庭としても、受注内容の完了を期待して |
いるというのがふるっている。 |
まあこれ以上は書けないですが、なかなか着地点が難しいなぁと思いつつ鑑 |
賞。上手くできていたんじゃないでしょうか。 |
殺し屋とその奥さんの関係の一見「フツー」な描かれ方が印象に残りました。 |