休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ジョジョ・ラビット』

 

20200812(了)

映画『ジョジョ・ラビット』

  監督:タイカ・ワイティティ//ローマン・グリフィン・デイヴィス/
  トーマシン・マッケンジー/タイカ・ワイティティ/サム・ロックウェル/
  スカーレット・ヨハンソン/レベル・ウィルソン
  音楽:マイケル・ジアッキーノ
  2019年製作/109分/アメリカ/原題:Jojo Rabbit/DVDレンタル
  <★★★★>

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時節にピッタリの映画鑑賞になりました。

アメリカ映画です。資本は、というだけですが。
 
<映画.com解説から> ・・・第2次世界大戦時のドイツに生きる人びとの
姿を、ユーモアを交えて描き、第44回トロント国際映画祭で最高賞の観客
賞を受賞した人間ドラマ。 第2次世界大戦下のドイツに暮らす10歳のジョ
ジョは、空想上の友だちであるアドルフの助けを借りながら、青少年集団
ヒトラーユーゲント」で、立派な兵士になるために奮闘する毎日を送っ
ていた。しかし、訓練でウサギを殺すことができなかったジョジョは、教
官から「ジョジョ・ラビット」という不名誉なあだ名をつけられ、仲間た
ちからもからかいの対象となってしまう。母親とふたりで暮らすジョジョ
は、ある日家の片隅に隠された小さな部屋に誰かがいることに気づいてし
まう。それは母親がこっそりと匿っていたユダヤ人の少女だった・・・
 
人種差別や戦争の批判めいた具体的なセリフはなんにもなく、メインキャ
ラクターのジョジョともども、ストーリーの進み方はほとんど明るく軽い。
(縛り首にされた人々が見えても・・・ そう、そんなのが見えても)
観た人に、その裏に潜まされているそれらを、笑いと一緒にしっかり苦く

味あわせてくれる、きっと。観ながらも、観終わった後でも。

本来であれば、ジョジョのお母さん(ヨハンソン)や、常に酔っぱらっているよ
うな大尉(ロックウェル)の役割が、グーッとクローズアップされてもいいとこ
ろ、そんなことはしない。
ジョジョや友達やユダヤ人の少女らが、ひたすらかわいい。またその延長
線上にいるかのように、ジョジョの「妄想ヒトラー」が三枚目ふうに身軽
に(当たり前か)「活躍」する。
それでいいのかって程。それでいいのですね。視点もいろいろ・・・
 
なんと、カミサンが「面白がって」いました。
戦争映画はこれしか知らないという子供ないし若者がいたら、それはそれ
は大変で、説明にはえらい時間がかかりそう、他の戦争映画をいろいろ観
てもらうしかないように思いますが、、、
ワタシも面白がってしまいました。
こんな方法があるんや。
10歳の子供の視点を中心にしたものだからって、実は子供用の映画とい
うわけではないのでしょう・・・
今の小学生だと、高学年でも理解するのはきっと難しい・・・
いや、どうなんだろう、わかりませんけど。(伝わればいいな)
ドイツでは上映されたんでしょうかねぇ。
もはや戦争映画を平気で観ちゃう日本人にだって無関係じゃない話なんだ
けれど、これ、うまいと思いました。なんだか戦争映画というジャンルが
「別の段階」に入ったような気がします。
 
手練れのジアッキーノは気張らない、重くならない音楽をつけていました。
取り出して聴きたいものではありませんでしたが、軽みはたぶんもともと
うまいかたです。