休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

葡萄畑に帰ろう

20200319(了)
映画『葡萄畑に帰ろう』

  監督;エルダル・シェンゲラヤ
  2017年製作/99分/ジョージア/原題:The Chair/DVDレンタル
  <★★△>

金曜日の夕刊に紹介記事がありました、去年だったかな。観た後引っ

張り出してみましたが、その記事の評には納得できませんでした。

(面倒なのでアップしません)

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<映画.com解説から> ・・・ジョージア映画界の最長老監督エルダル・シ
ェンゲラヤのヒューマンコメディ。政府の要職に就くギオルギは、故郷
に残した母親のことなどすっかり忘れ、大臣の椅子の座り居心地を満喫
していた。早くに妻を亡くし、娘との折り合いはあまりよくないものの、
新しい恋も手に入れ、順風満帆な日々を送っていた。しかし、ある日突
然、大臣をクビになってしまう。ジョージア国会副議長を務めるなど、
政界で活躍した監督自身の経験をベースにした権力社会への風刺を、大
らかなユーモアで包みこみ、ジョージアの魂とも言える葡萄畑が広がる

故郷への愛がつづられる。

 

ジョージアの映画界のことも政治のことも存じ上げませんが、、、解説

文を読むかぎり、いたってまともな筋立てに思えますね。
実際は、カミサンと観ていて、ああこれを楽しいとか新鮮だとか感じら
れるのは、相当ふところの広い映画ファンなんだろうなあ、と。
筋立てというようなものかどうか怪しい。日常でもないし、いわゆる非
日常でもない。敢えて言うなら、政治に関与しているファンタジー、と
いうような言語矛盾みたいな言い方になるのかしらん。
これほどまでのすっとぼけぶり、“大らかなユーモア”でもって包まなき
ゃならないってのが、一体どういうことなのか、それこそ考えこんじゃ

うよ。

 

なんの大臣だったかというと、「国内避難民追い出し省」の。そもそも

これ、なに?
この省の中では平職員は(たいてい女性なんだが)ローラースケートで
庁舎内を動き回っている。
大臣の手に入れた椅子は空から降ってきた代物で、時折狂言回しのよう
に喋りふざけ、フロアを勝手に動くのみならず、宙に浮いたりもする。
ギオルギに一見尽くしているようでもある。尽くしていると言えば、ト
ランペットをはじめ、いろんなものもときどきアニメーションのように
動き回って、楽しませようとしてくれる。これもやはりあるじたるゲオ
ルギに尽くしているようでもある。わからないけど。
で、ゲオルギは避難民を追い出す作戦(!)に出るが、与党は負け、ゲ
オルギは追い出されて、行く(住む)ところがなくなる。たった一カ所
(ポスターの表わすような場所)を除いて。でも真剣さまったくなし!
そう思って観ていると、物事みなふわふわ踊っているような気がしてく
る。批評や風刺が主なのか、そうでもないのかと、考え込むこともない、
達観を通り越して何か別世界での表現のよう。
広くサービス精神なんだろうと思うけれど、そういうことから醸される
ものに、、、ワタシは共感も楽しさも興味深さも覚えなかった。もし

「夢がないなぁ」と言われても、どうしようもない。

 ワタシの映画言語―表現方法―の乏しさなんでしょう。

 

それと、ワタクシメの装置のせいだったらしょうがないんですが、シー

ンの最中に、フィルムが切れたために繋いだみたいに、プツッと一瞬飛

んでしまうようなことがたびたびありました。もともとなんでしょうか。

わからなかった。

 

 

3/19(木)
三谷幸喜のありふれた生活」(985!) 
今日の夕刊です。このコラム長いですねぇ。
タイトルに惹かれたばあいのみ目を通します。今回は読みました。
 「神」で「殺し屋」シドー
ちょっと前に亡くなった、言わずと知れたマックス・フォン・シドー
のこと。面白かったです。
三谷さん同様、ベルイマンの有名作は観ていませんで、あの長い顔を
初めて観たのはシネラマでの超真面目な『偉大な生涯の物語』。
その頃はまだクリスチャンホームの一員のふりをしていたので、観に
行ったのでした。
どでかい画面、アルフレッド・ニューマンの音楽がけっこう気に入っ
たこと(サントラのLPを買いました!録音は正直に言ってよくなかっ
た)、母マリヤ役のピア・アンジェリがすごく美しいと思ったこと、
等々ちょっとだけなら覚えてますね。そうそう、百卒長役で、ジョン・
ウェインが一瞬ぬぼーっと映りました。逆光でシルエットふうだった
か。何か一声発したような記憶もあります。