20200127(了)
金管七重奏のための音楽集 1
(1)メンデルスゾーン/オルガン・ソナタ第2番 ハ短調 Op.65
①-④ 8:52 (S・コックスによる金管六重奏編)
(2)シューマン/4つの二重合唱曲 Op.141
⑤-⑧ 12:46 (S・コックスによる金管七重奏編)
(3)ブラームス/11のコラール前奏曲 から5曲 Op.122
⑨-⑬ 12:31 (S・コックスによる金管七重奏編)
(4)ブラームス/宗教的歌曲 Op.30
⑭ 4:21 (K・ナイトによる金管七重奏編)
(5)ブルックナー/二つのエクアーレ
⑮第1番 ハ短調 WAB114 ⑯第2番 ハ短調 WAB149 2:50 (3tb)
(6)ブルックナー/4つのモテット Tot.15:16
⑰この場所は神が作り給う WAB23 (K・ナイトによる3tb&チューバ編)
⑱キリストはおのれを低くして WAB11 (S・コックスによる2tp&3tb編)
⑲アヴェ・マリア WAB6 (S・コックスによる金管七重奏編)
⑳正しき者の唇は知恵を語る WAB30 (S・ヒックスによる金管七重奏編)
(演奏)セプトゥーラ
録音;2013年11月、英、ロンドン、ニューサウスゲイト、セントポール教会、Tot.56:51
CD/室内楽/吹奏楽/Ⓟ&ⓒ 2014 Naxos Rights US. Inc./中古
<★★★>、ブルックナーのみ<★★★△>
〈帯紹介文から〉 バロック、もしくはそれ以前の時代には金管のための
アンサンブルは数多く存在していました。ガブリエリやモンテヴェルデ
ィ、バッハやヘンデル。彼らは神の声を楽器へと移し替える際に輝かし
い金管楽器の音色を好んで用いたのです。しかし、ロマン派時代の作曲
家たちは金管七重奏のための曲を書くことはほとんどありませんでした。
そこでアンサンブル「セプトゥーラ」はブラームス、ブルックナー、メ
ンデルスゾーン、シューマンの合唱曲とオルガン作品を金管アンサンブ
ル用に編曲。あたかもオリジナル作品であるかのように、自然で素晴ら
しい作品へ造り替えているのです・・・
これがNAXOSにおけるこのグループの第一集のようです。
これの出来がよほどよかったか、その後何枚もアルバムが続けて出され
たから、はじめのも聴いてみようと思ったわけです。ブルックナーのモ
テットだけは聴いたことがありますが、他はまったく知らない曲ばかり。
録音がよく、金管合奏へのアレンジもアンサンブルもすばらしいみたい
で、確かに、あたかもオリジナル作品であるかのよう、です。
普段であればまず自分から聴こうという気にならないジャンルも、この
編成ですからね、ちょっと楽しみにして聴きました。メンデルスゾーン、
ロマンティックでいいメロディ。最後は華々しく盛り上がりました。
シューマンはどこかピアノ曲を思わせるところがあったなぁ。
ブラームスのコラール、まるで堂々たるバッハという感じに響くのね。
好きかどうかはともかく、興味深かった。
で、期待したのはやっぱりブルックナー・・・
(5)は編曲者や編曲内容が書かれていない。もともと金管合奏用なの
かもしれないが、編成すらわからない。で、しょうがなく中の英語解説
をちらちら見てみると、3本のトロンボーンのみ。これらはもともとこ
ういう編成なんでしょうかねえ。オルガンのような気もするんだが。2
トラック併せても3分ほどと短い。色彩よりは「敬虔」という音。
(6)、チューバが加わった⑰のモテットでは、ちょっとワーグナーが
匂いました。⑲はさすがマリア様で、ブルックナーにしては甘味があり
ます。⑳はカノンだかフーガだかも、しっとり終わるところも、いいで
すね。美しい。ブルックナーはもともとオルガン奏者で、どうしてもこ
ういう長ーい残響に向いた曲を作っちゃうことになったんじゃないか、
なんてつい思いました。
アレンジは皆うまいもので、以前聴いた2枚でそれは十分わかっていま
した。
とはいっても、本盤でワタシに最もしっくりきたのはブルックナーとい
うことになります。バロックものもあっていいに違いないでしょうが、
もう教会の中のようなのはいいので、次に聴くとしたら、近代現代もの
だな。