Jasha Heifetz plays Great Violin Concertos
ハイフェッツ プレイズ 偉大なヴァイオリン協奏曲集(6CD)
〈CD6-2〉61:12
(3)ブラームス/ヴァイオリン協奏曲 Op.77
18:55/8:15/7:19
シカゴ交響楽団/フリッツ・ライナー (1955)
<★★★★>
(4)シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 Op.47
13:37/6:18/6:48
シカゴ交響楽団/ウォルター・ヘンドル (1959)
<★★★>
2010年/CD6枚組/クラシック/協奏曲//RCA/SonyMusic/中古
<CD2>
(3)ビックリしたのがブラームス。速い! なのにヘンテコリンじゃない。
このテンポでも大丈夫、ブラームスです。これまで味わったことのない同
曲の味だけど、わかりやすいし、緊張感や充実感がある。
スポーティだがそれなりに味わいがある第1楽章。第2楽章のオーボエは
センスがあったし、ヴァイオリンは古い映画のようなポルタメントを使う
が、質は落ちない。(なんて言ったら叱られそうですが・・・) 第3楽
章は感じとしては第1楽章同様の充実感であり、ほとんど突進! スピード
を落とさず機関車のごとく力一杯エンディングを駆け抜ける。
<CD1>のチャイコフスキーのときのライナー/シカゴ響のハイレベルな付
け方を凌駕し、ここでのオケの厳しい充実ぶりはほれぼれしましたね。
(4)いろんな演奏を聴きましたけれど、ワタシには聴くのがいつもちょ
っと難しいシベリウス。
それがこれまで聴いてきたように、ハイテンポでぐいぐい進んでいくので、
わかりやすく感じるというメリットがあったと思います。意味ありげな―-
脚が止まってしまうようなもったいぶった―- 表現はありません、あくま
でストイックにテクニックに徹している風。
ですが、ちょっと残念だったのが、ハイフェッツのお気に入り、ウォルタ
ー・ヘンドルの指揮ぶり。エラそうな言い方になってしまうんだけど、オ
ケはちゃんとつけてそれなりに鳴っても、主張というほどのものが乏しく
無難。そのぶん温い印象を持ってしまいました。
*ウォルター・ヘンドル(米) 1917-2007